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医師・医療関係者のみなさまへ

第29回日本臨床救急医学総会・学術集会

府医ニュース

2026年10月21日 第3159号

特定行為研修修了看護師に係るシンポジウム

 第29回日本臨床救急医学会総会・学術集会が7月16~18日、「探そう・救急医療の3拍子――原点から現点。そして頂点へ」をメインテーマに、大阪市内で開催。3日間で約3800人が参加した。大阪府医師会からは17日朝に、当総会副会長を務める加納康至・府医会長があいさつ。同日午後には、シンポジウムを実施した。

 加納・府医会長はあいさつで、医療機関・消防機関・行政・コメディカルらの連携の重要性を強調し、当総会・学術集会が、救急医療の発展と地域住民の安心・安全につながることを祈念した。
 シンポジウムは、「在宅医療と救急医療の未来――特定行為研修修了看護師による重症化予防と搬送削減」をテーマに、前川たかし・府医理事と長濱あかし氏(大阪府訪問看護ステーション協会長)の司会で進行。宮川松剛・府医副会長はあいさつで、当シンポジウムが、在宅医療・救急医療のあり方や職種間の連携の形を改めて考える機会となることに期待を寄せた。
 講演では、はじめに川邉正和氏(かわべクリニック院長)が、「在宅医療における特定行為研修修了看護師の役割と救急搬送への可能性――看取り支援を多く担うクリニックの実践から」と題し登壇した。特定行為研修修了看護師は、終末期の患者に起こる「急変」と「自然経過」の違いを体系的に学んでいると説示。根拠に基づいて双方を見極め、患者・家族に分かりやすく伝えながら、在宅医療や救急医療につなぐ役割として、地域医療に不可欠な存在だと結んだ。
 次いで、小林正宜氏(葛西医院長)は、「特定行為者のアセスメント能力と情報共有・連携が重症化を防ぐ」をテーマに講演。特定行為によって、病変の早期発見を可能にし、医師は問診や診察に集中できると解説し、単独での現場対応などで培われたアセスメント能力は、様々な臨床現場で役立つと加えた。病院と同等の急性期医療を提供できることが、目指すべき在宅医療・介護の形だと述べ、そのためにも看護師のアセスメント能力が重要だと訴えた。
 引き続き、特定行為研修修了看護師から、急変対応と搬送回避にまつわる実践を報告。津塩昌子氏(ふちゅう訪問看護ステーション)は、患者の急変時には、高度な臨床判断と迅速な医療介入を通じて患者の安全確保に努め、救急搬送の適正化に貢献しているとまとめた。新井茂登子氏(訪問看護ステーションあらい)は、手順書に基づく初期対応が、医師による治療までのタイムラグを埋めると分析。その後のフォローにより、再悪化と救急搬送を防止できたと振り返った。
 講演後の「在宅医療と救急医療の連携強化に向けて」と題したパネルディスカッションでは、登壇者がフロアからの質問に丁寧に答えた。