TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

調査委員会だよりNo.140

今後の社会保障を考えるために

府医ニュース

2026年9月30日 第3157号

 少子高齢化・人口減少下における社会保障について、政府は「全世代型社会保障」の構築を基本方針とし、子育て支援を含めて、制度の持続可能性を確保しようと取り組みを進めています。
 そのような中、大阪府医師会調査委員会では、大阪府民と医師会員の双方に、社会保障に関する質問が含まれたインターネット調査をそれぞれ2月と3月に行いました。その結果をまとめ、今後の政策提言の資料になればと考えています。
 まず、現状の負担と給付のバランスについてです。医療と介護に関して、生涯を通じての負担(税、保険料、窓口負担金など)と給付(実際に受ける医療・介護サービス)のバランスを問いました。
 「負担と給付がバランスよく取れている」という意見は会員11.1%、府民11.3%とほぼ1割で、「負担より給付がかなり/やや少ない」という意見が会員で56.9%、府民で50.4%と過半数を占めています。一方、「負担より給付がやや/かなり多い」との意見は会員16.0%、府民11.7%に過ぎず、負担に対する給付が追いついてないという意見が主流となります。
 この件について、「分からない」の割合が府民で多いのですが、府民と医師会員との間での結果は乖離せず、同様の傾向を示していると見えます。性別では、二つの調査ともに、女性の方が負担に対して給付が少ないという割合が高くなっています。
 この設問に対する府民の回答を令和2年、6年、7年、8年と経時的に見ると、「負担より給付がかなり/やや少ない」は、72.6%から50.4%に減少し、「負担より給付がやや/かなり多い」は、3.8%から11.7%に増加し、「負担と給付がバランスよく取れている」は、7.0%から11.1%に増加しています。医療制度での満足度が次第に上がっていると評価できると思います。
 次回は、今後の制度の持続可能性の点からも負担増があるとすれば、それをどう受け止めるか問うた設問の結果を紹介したいと思います。

文 島田 永和(羽曳野市)