
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

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調査委員会だよりNo.139
府医ニュース
2026年8月26日 第3154号
DPCは診断群分類に基づき入院医療費を1日当たり定額で算定する包括支払い制度です。入院が長期化するほど1日当たりの入院医療費が逓減する仕組みとなっており、長期入院による経営悪化が、DPC病院における課題です。
令和8年2月、大阪府民1200人を対象にインターネット調査を行い、府民のDPC制度への理解度とDPC病院から療養型病院への転院同意の関連性について解析しました。
DPC制度を「知っている」群は、DPC病院から療養型病院への同意率(転院同意率)が32.2%であったのに対し、「知らない」群では26.4%でした。DPC病院で長期入院を続けた場合に病院経営が悪化するという社会的文脈を提示したところ、転院同意率は「知っている」群で76.8%、「知らない」群で53.8%と上昇し、DPC制度を「知っている」群で上昇幅が顕著でした。
転院の不同意率については、「知っている」群が8.2%、「知らない」群が17.4%でしたが、社会的文脈の提示後は4.3%、4.9%へ低下しました。転院受容の設問において「転院先の医療体制や治療内容を詳しく聞いた上で納得すれば同意する」という条件付き同意が59.6%と最多でした。
以上の結果は、府民のDPC病院からの転院同意率を上げるためには、DPCの仕組みやDPC病院の経営実態等の社会的文脈を府民が理解することが重要であり、丁寧な説明により転院同意率が上昇することが示唆されます。転院フローの動態はDPC病院の経営に直結する課題であり、病院・医師会・国との連携による国民へのDPC制度理解の促進が、現場の負担を軽減するためにも不可欠と思われます。
文 山﨑 大輔(大阪市役所)