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医師・医療関係者のみなさまへ

令和8・9年度新役員 所信と抱負

府医ニュース

2026年7月29日 第3151号

 第334回大阪府医師会定例代議員会(6月18日)終結後、第2期加納康至・執行部が発足した。さらなる組織強化と医療提供体制の充実に向けて役員一同が全力で取り組む。本紙では、新たに就任した役員の「所信と抱負」を紹介する。

若い世代の意見を取り入れ医師会の活性化を図る
理事 岩本 伸一

 この度、大阪府医師会理事に選任いただきました岩本伸一でございます。身に余る光栄に存じますと同時に、その職責の重さに身が引き締まる思いでございます。
 父の診療所を継承して27年になります。これまで医師会活動におきましては、医療問題研究会を皮切りに、日本医師会将来ビジョン委員会、府医調査委員会などに参画させていただき、令和2年からは東成区医師会長を3期務めさせていただきました。とりわけ、コロナ禍への対応に追われた区医師会長としての経験は、地域医療の重要性やそのあるべき姿を深く見つめ直す、大変貴重な学びの機会となりました。また、約10年間にわたり委員長を務めさせていただいた調査委員会では、多角的な医療データや情報に触れ、委員の先生方と真摯に議論を重ねてまいりました。そこで得た知見は、現在の私の医師会員としての確固たる血肉となっております。
 さて、現在私が強く危惧している点が2点ございます。1点目はコロナ禍以降、行政による医療現場への統制圧力が様々な側面から強まっていると感じられることです。
 2点目は、「医療の複雑化」です。人口の高齢化と医療の高度化が医療費増大の2大要因とされて久しいですが、複雑化する医療制度や事務手続きの煩雑さは、行政からの統制圧力と相まって、地域医療の現場を著しく疲弊させています。
 地域の医師の年齢層は30代から90代までと幅広く、こうした負担の増加は、高齢の先生方の現場からの立ち去りを惹起し、同時に若い世代の地域医療への参画を阻む要因となりかねません。ひいては、地域医療そのものの衰退を招くのではないかと深く懸念しております。これからの地域医療を担う若い世代の意見を積極的に取り入れ、医師会を活性化させるとともに、専門職能集団としての責務を全うすべく、全力を尽くして活動に取り組んでまいりたく思っております。
 先生方の温かいご指導とご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

円滑な医療機関連携のさらなる拡がりに期待
理事 黒川 浩史

 この度、大阪府医師会理事に選任いただきました黒川浩史です。理事という身に余る職位をいただき、大変光栄に思うとともに、その責任の重さに身が引き締まります。就任にあたり、機会を与えていただきました加納康至会長をはじめ、多くの関係者の方々に深く感謝申し上げます。
 私は昭和61年に聖マリアンナ医科大学を卒業後、日本医科大学第一内科に入局し、研修医を終了しました。その後同大学の大学院医学研究科を卒業、第一内科助手、茨城県の白十字総合病院勤務を経て、平成10年に父の後を継いで開業医になりました。現在は内科・小児科を標榜し、地域のかかりつけ医として診療をしております。医師会活動としては、14年より高槻市医師会理事、26年より同医師会副会長を務め、現在に至っています。地区医師会では、主に学校保健、産業医、学術・生涯教育・健康教育、小児保健・予防接種、感染症対策を担当させていただいておりました。府医では14年より医療問題研究会委員、18年より学校医部会常任委員、22年より府医代議員、令和元年より府医ニュース編集委員会委員を務めさせていただいております。
 私が勤務しております高槻市は、大阪医科薬科大学病院をはじめ基幹病院が多数あり、一次から三次に至るまで救急医療が充実している地域です。市医師会にも勤務医会員が多数在籍し、病診、病病、診診連携も非常に円滑に行なえています。今後さらに多くの地域に拡がっていくことを祈念しております。
 甚だ微力ではございますが、誠心誠意会務を遂行してまいりたいと存じます。また、医師会の働きを多くの方々に理解していただけるように活動していく所存です。会員の皆様に少しでもお役に立てましたら幸いです。今後ともご指導、ご鞭撻の程、何卒よろしくお願いいたします。

安定した医療提供体制に必要な地域連携の醸成を思い描く
理事 三上 聡司

 この度、大阪府医師会理事に選任いただきました三上聡司です。新人理事ですがよろしくお願い申し上げます。私は令和2年より枚方市医師会理事として様々な業務を経験させていただき、多くはありませんが、5年からは府医の活動にも参加するようになりました。これまでの経験から、大小問わず府医の活動の一端を任せていただけることに身の引き締まる思いです。
 私は平成20年より祖父が創設した東香里病院で勤務しており、30年からは院長として職務を行っています。卒後よりずっと病院勤務医であり、今は病院管理者となりましたが、地域ごとに適切な医療提供体制を構築するためには、病診・病病・医介など各施設間の連携が非常に重要であることを実感してきました。ただ、医療を取り巻く行状は極めて厳しく、特に令和6年の診療報酬改定ではコロナ後の影響も相まって、多くの病院が経営危機に陥っています。府医では病院運営の状況が厳しいこと受けて、病院協会との意見交換の回数を増やしていますので、病院側の状況をよく知るものとして病診連携の醸成にも尽力していきたいと考えています。
 また、地域医療構想においても行政への意見を丁寧にする必要があると考えています。例えば、救急医療提供体制について現在出ている案では大型拠点病院が点で支えている構造が想定されていますが、大阪府は中小の民間病院が多く、地域ごとに協力して面で支えている構造がすでにある程度機能している状況です。これを不用意に集約した場合、むしろ救急医療の質を下げてしまう可能性もあります。
 思いはたくさんありますが、多くの先生方から意見を伺いつつ自分の中で消化し形にしていきたいと思っていますので、多方面からのご指導をよろしくお願い申し上げます。

勤務医と開業医、双方の経験を生かして
理事 永井 由巳

 この度、大阪府医師会理事を拝命いたしました、大阪市中央区南医師会所属の永井由巳です。伝統ある府医の理事という重責を担うこととなり、その責任の大きさを感じるとともに身の引き締まる思いでおります。
 私は平成5年に関西医科大学を卒業後、同大学眼科学教室に入局、10年に大学院を卒業してフランス第12パリ大学に留学しました。11年に帰国後は関西医大に復職、13年から大阪歯科大学附属病院眼科に出向し講師、准教授を務めた後、21年から関西医大の講師、准教授、病院教授を経て令和6年9月に関西医大を退職しました。現在は中央区の創正会イワサキ眼科で副院長、7年からは大阪府眼科医会理事に就いております。関西医大では網膜黄斑疾患を専門として、特に加齢黄斑変性の画像診断、治療の診療や臨床研究に取り組んでおりました。
 このように長年大学病院勤務医として診療、教育、研究に携わってまいりましたが、一昨年より地域の診療所に勤務して地域医療の現場に身を置くことで、勤務医時代とは異なる視点から医療を考える機会を得ました。医療を取り巻く環境が大きく変化する中、勤務医と開業医のそれぞれが抱える課題や役割を理解し、互いの立場を尊重しながら病診連携を深めていくことの重要性を日々実感しております。
 私自身、医師会活動については多々学ぶべきことがありますが、これまでの大学病院勤務医としての経験と、地域医療に携わる開業医としての経験の双方を生かし、会員の先生方のご意見を伺いながら大阪府民の健康と地域医療の発展のため微力を尽くしてまいりたいと考えております。諸先生方のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

公正な会務運営を支え、信頼される医師会を
監事 栗山 隆信

 この度、大阪府医師会監事に選任いただきました栗山隆信です。
 平成8年に高槻市医師会理事に就任以来、長年にわたり医師会活動に従事してまいりました。府医においては28年から10年間理事を務め、主に庶務や調査委員会を担当し、医療保険・指導、医療政策への対応、会員支援、広報活動、地域医療連携の推進など幅広い分野に携わりました。その間、行政機関や関係団体との連携を図りながら、医師会運営の円滑化と地域住民に対する医療提供体制の充実に尽力してまいりました。
 理事在任中は、医療制度改革、物価上昇や医療関連職種の人材不足・賃金上昇など、医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、会員の意見を集約し、医師会としての適切な対応に努めました。また、医師会の組織力強化、地域包括ケアシステムの推進などにも積極的に取り組み、持続可能な地域医療体制の構築に貢献してまいりました。
 今回、これまでの経験と知見を生かすべく、監事に就任いたしました。今後、監事として、医師会運営の適正性と透明性の確保を使命とし、会務執行や財務管理の状況を客観的かつ公正な立場から監査してまいります。理事として培った現場感覚と組織運営の経験を踏まえ、医師会が社会からの信頼に応え、より健全で効率的な組織運営を実現できるよう努めてまいります。
 今後も医師会活動を通じて地域医療の発展に寄与するとともに、会員および地域住民の期待に応えられるよう、公平性と責任感を持って職務を遂行してまいります。会員の先生方のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。