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府医ニュース

2026年7月15日 第3150号

 ◆東京丸の内。美術・工芸には疎い小筆。空き時間の暇潰しに美術館に入る。「美を味わう――懐石のうつわと茶の湯」。熱心に見入る人々の間をブラブラと。
 ◆「国宝・曜変天目」をはじめ、世紀を超えて継がれ、大切にされてきた名器の数々。どれも作法(規格)に則ったしつらえ。深い色調のなか、ナラティブな図案。重味のある圧倒的な存在感を放っている。気軽さが一番の身には縁遠いか。
 ◆ただ、片隅の「ベトナム伝来の丸皿」に思わず足を止めた。肌色の土の地肌は主張がない。控えめな文様の色合いは目にやさしい。丸みを帯びた縁は手になじみそう。思わずほほえむ。身近で、肩の凝らない器が小筆にはぴったりと。
 ◆地域医療計画に、「かかりつけ医機能報告」が加わる。かかりつけ医の機能、すなわち専門・強みを地域の人々に分かりやすく提供するという。無駄ではない。しかし、数値(規格)で目を引くだけでなく、日常の診療と相談を通じて、気軽で安心な「かかりつけ」を得たい。やさしい丸皿のように。(翔)