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本日休診
府医ニュース
2026年7月1日 第3149号
7月は、一年の折り返し地点でもある。
半夏生(はんげしょう)は、夏至から数えて11日目、今年は7月2日だ。サトイモ科の烏柄杓(からすびしゃく/漢名:半夏)が生える時期である。農作業の節目として、この日までに田植えを終わらせる目安の日でもあった。天より毒気が降る日とも言われ、前夜から井戸や泉に蓋をすべしという言い伝えがあったそうだ。これはおそらく、田植え後に休養が取れるように、そして、梅雨の湿気で傷みやすくなった水や食べ物に注意するようにとの警鐘を、半夏の根に毒があることにかけた、先人の教えなのだろう。
関西では半夏生に〝麦わら蛸〟を食べる風習がある。麦の収穫期(初夏)や、麦わら帽子をかぶり始める季節に水揚げされる蛸(主にマダコ)が旬を迎えることが由来だ。稲の根が蛸の足のようにしっかり大地に張ることを願ったものだが、蛸には疲労回復に役立つタウリンも含まれ、暑さで体力を消耗しやすいこの時季には理にかなった知恵と言えるだろう。
また、梅雨の終わりには、大雨になることが多い。
夜へ継ぐ
工場の炎や
半夏雨
角川源義
夜に継がる黄昏時、本降りの雨に煙る中で、工場の炎の色が濃く映る。この炎が絶やされることなく、夜の残業時間へと引き継がれていく。半夏生の農作業に通じる地道な労働へのシンパシーが感じられる句だ。つい、自らの仕事に重ねてしまう。
暑さに備えて体を整えながら、一年の後半戦に向けて気持ちも整える。昔から受け継がれてきた季節の知恵は、今も私達に大切なことを教えてくれているようだ。(颯)