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医師・医療関係者のみなさまへ

令和8年度第1回周産期医療研修会

府医ニュース

2026年7月1日 第3149号

妊産婦・新生児の蘇生法について解説

 大阪府医師会は5月23日午後、府医会館で令和8年度第1回周産期医療研修会を開催。「蘇生ガイドライン2025どこが変わった?――新生児の蘇生と妊産婦の蘇生」をテーマに実施され、ウェブと合わせ約350人が聴講した。
 開会にあたり、笠原幹司理事があいさつ。周産期救急医療体制のさらなる充実に向けて協力を求めるとともに、本研修会がその一助になればと期待を寄せた。
 引き続き、山下智幸氏(日本赤十字社医療センター救命救急センター長)が、「妊産婦の心停止――分娩取り扱い施設における備えと高次医療機関連携」と題して登壇した。山下氏は、妊産婦の心停止は母体と胎児の生命が同時に危機にさらされることから、質の高い一次救命処置を行いつつ、高次医療機関へ迅速につなぐことが肝要と説示。妊産婦であっても一次救命処置の基本は成人と同様であるが、子宮底が臍高を超える場合は妊娠20週以降と考えられ、増大した妊娠子宮によって大動脈・下大静脈圧迫が生じ得るとして注意を促した。また、妊産婦の急変では心停止に至る前の、▽呼吸がおかしい▽強い胸痛・頭痛・息苦しさ▽出血が多い――などの兆候に留意するよう呼びかけた。
 次に、杉浦崇浩氏(名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野助教)が、「アルゴリズムで学ぶ新生児蘇生法――改訂ポイントと実践Q&A」について講演した。新生児蘇生法(NCPR)は、国際蘇生連絡委員会が提示する「治療勧告を伴う科学的コンセンサス(CoSTR)」を基盤とし、我が国の医療体制や疫学的背景を踏まえて策定していると前置き。令和7年のCoSTR大幅改訂に伴い、NCPRアルゴリズムも実践性を重視した見直しが行われ、①「応援要請の検討」の一貫した位置付け②声門上気道デバイスの活用に関する補足③胸骨圧迫時の酸素投与の明確化――など現場での意思決定を支える重要な変更が盛り込まれていると述べた。その上で、日常診療で直面する疑問などについてQ&A形式で分かりやすく解説を加えた。