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医師・医療関係者のみなさまへ

新型インフルエンザ等対策医療従事者研修会

府医ニュース

2026年6月24日 第3148号

薬剤耐性菌対策を中心にパンデミックへ備え

 大阪府医師会は3月2日午後、令和7年度新型インフルエンザ等対策医療従事者研修会を府医会館で開催した。本研修会は、新型インフルエンザ等の新興感染症に対し、パンデミック時のスムーズな対応を促すことを目的とし大阪府からの委託により毎年度実施。研修の模様はウェブ配信も行われ、医師をはじめ医療従事者約140人が参加した。
 冒頭、座長を務めた笠原幹司理事があいさつ。平時から感染症に備える必要性に触れた。
 次に、山岸拓也氏(国立感染症研究所薬剤耐性研究センター第四室長併任応用疫学研究センター実地疫学専門家養成コースファシリテーター)が、「注目すべき感染症――薬剤耐性菌を中心に」をテーマに登壇。薬剤耐性菌の名称や生物学的特徴を列挙し、菌種により感染症を起こす臓器や重症度が異なると解説した。致命的な感染症患者を出さないためには「保菌させないこと」が肝要と強調。国内の保菌者対策は「薬剤耐性対策アクションプラン2023―2027」に基づいた各目標に沿って進められており、拡散防止の観点からも不可欠と述べた。また、「薬剤耐性」の認知割合は43%程度で横ばいと報告。国レベルのサーベイランスとして、感染症発生動向調査および厚生労働省院内感染対策サーベイランス検査部門を挙げ、前者は症例報告、後者は全細菌検査データを把握し保菌者も確認可能と説明した。
 加えて、アウトブレイク調査の基本ステップを提示。耐性菌は検査を行わなければ見つからないため検査実施の有無が重要である一方、1回の培養感度は40~80%であると説示。患者間で共有する物品が伝播に関与する可能性にも言及した。さらに、各種感染症情報はJIHS(国立健康危機管理研究機構)のサイトで確認でき、感染症患者に遭遇した際は発生動向調査の報告を意識するよう促した。
 最後に、麻疹や新型インフルエンザの発生状況を解説。麻疹患者に出会う可能性も踏まえ、職員のワクチン接種状況の確認や換気の徹底など平時からの対策が必要と呼びかけた。