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令和7年度 第3回 学校保健講習会

府医ニュース

2026年6月3日 第3146号

小児の睡眠時無呼吸症と近視を解説

 大阪府医師会学校医部会(部会長=宮川松剛・府医副会長)は2月25日午後、府医会館で令和7年度第3回学校保健講習会を開催。ウェブとの併用で行われ、学校医・養護教諭など学校関係者ら約330人が聴講した。

 冒頭、森口久子・同部会副部会長(府医理事)があいさつ。近年、特に介入が必要とされる小児の睡眠時無呼吸症や近視などの課題は、児童生徒の生活に深刻な影響を及ぼしていると指摘。本講習会が関係者間での課題共有や、早期発見・適切な対応の一助につながるよう期待を込めた。
 まず、坂哲郎氏(同部会耳鼻咽喉科対策委員会委員長)が座長を務め、原浩貴氏(川崎医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室教授)が、「小児の閉塞性睡眠時無呼吸症について」と題して講演した。子どもの睡眠は「脳の発達と身体の成長に不可欠」と強調。閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)の有病率は30人学級に1~3人と示し、アデノイドや扁桃の肥大、アレルギー性鼻炎が主な原因と述べた。小児OSAは、▽認知機能▽情緒▽行動▽身体発育――など多様な側面で弊害があるとし、学業成績の低下や不登校の背景にも潜在する危険性に言及。呼吸が停止していなくても、「いびき」だけで影響があると注意を促した。
 さらに、早期発見には養育者や学校関係者の「気付き」が重要と説明。治療により改善が期待できるため、気になる症状があれば耳鼻咽喉科につないでほしいと呼びかけた。
 次いで、中島伸子氏(同部会常任委員・眼科対策委員会委員長)を座長に、中村葉氏(京都府立医科大学附属病院眼科客員講師)が、「学童近視の現状と対策――デジタルデバイス使用の注意点について」と題して登壇した。中村氏は、近視になると元には戻らず、緑内障・網膜剥離・黄斑変性症などを発症するリスクが高くなると説示。近視が進みやすい低年齢の時期に、進行を抑制することが大切と伝えた。
 また、近視の危険因子と対策に触れ、長時間の読書やデジタルデバイスの使用を控え、1日90分以上の屋外活動を行うことを推奨。あわせて、コンタクトレンズや点眼薬などによる治療や現在治験中の進行抑制法を紹介した。最後に、治療の選択肢は今後さらに広がっていく見込みと語った。