TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

生野区認知症・在宅医療シンポジウム

府医ニュース

2026年6月3日 第3146号

家族が認知症になった時の備え

 生野区三師会や同区内各所団体で構成される生野区認知症高齢者支援ネットワーク会議および生野区在宅支援ネットワーク会議は3月14日午後、「第14回生野区認知症・在宅医療シンポジウム」を同区民センターで開催。地域住民・関係者ら約320人が参加した。

 はじめに、綿谷勝博・生野区医師会長があいさつ。本シンポジウムを通じて認知症への理解を深め、明るく楽しい生活を過ごすための一助になればと期待を寄せた。

多職種の立場から認知症患者へのケアを解説

 第1部は、「もし家族が認知症になったら」と題してシンポジウムを実施。伊藤昌広・同医師会理事をはじめ、同区薬剤師会・同区居宅介護事業者連絡会・同区訪問看護事業所連絡会・同区訪問介護事業者連絡会・おかちやまオレンジチームの担当者が登壇し、各団体の立場から事例を基に認知症を解説した。まず、認知症の、▽症状▽種類▽治療薬――を概説。原因によっては治療可能な場合や、薬剤により進行を遅らせることも期待できるため、早期発見が重要だと訴えた。また、①運動②生活習慣病の治療③人との交流――なども症状を和らげる効果が認められると加えた。そのほか、ケアマネジャーの役割や介護保険の申請方法を紹介した。さらに、認知症の家族への接し方やBPSD(行動・心理症状)の対処法、高齢者施設などについて触れた。家族も認知症患者とともに安心して暮らせるよう、相談や助けを求めることの大切さを語り、訪問看護事業所への早めの相談を促した。最後に、人の考えは変化するため、ACPは繰り返し話し合うものと強調し、身近な人や医療者らに考えを共有する必要性を説いた。
 第2部では、井上真実氏(篠笛奏者)による篠笛コンサートを行った。井上氏は認知症の母親との生活を回顧。在宅支援センターの活用が母親だけでなく、自身のケアにもつながったと振り返った。篠笛の演奏では、音色に合わせて切り絵の映像が浮かび、参加者がその世界観に浸った。