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府医ニュース

2026年5月20日 第3144号

 ◆大阪市に私設図書館・闘病記の森。「誰かの闘病記が支えてくれる、頼れる所」にと。千冊以上の様々な闘病記。患者・家族に寄り添う、ぴったりの一冊が。
 ◆一日に一人程。一時間余り静かに読まれている。闘病記には希望と絶望、意欲と諦め、安堵と焦りという「割れ目」に心揺られる人生が、せきららに綴られている。闘病記にある姿を自らに置き換え、険しく深い割れ目に向かう勇気を得、先に光を見る思いに。
 ◆もし、AIに相談すると、膨大な資料に基づいて、瞬時に「割れ目は自然なことで、避けずに受け入れ、安心安定を」といった無難な解説。しかし、混沌とした感情の嵐に身を置き、もがきながら自らの道を見出すための琴線には触れない。
 ◆難病を得、さらには終末期に向かっての唯一無二の生身の闘病記に習えばこそ、想像もできなかった視界が開けてくるのだろう。ACPにあって、患者・家族が自らを肯定できる過ごし方の支援に力を注ぎたい。次に闘病に入る人々を慰め、救う闘病記を表していただけるように。(翔)