
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
府医ニュース
2026年5月20日 第3144号
大阪府医師会は2月14日午後、令和7年度大阪府在宅医療総合支援事業の一環として「在宅医療における災害対策研修会」を府医会館とウェブのハイブリッド形式で開催。当日は、医師や看護師、行政職員など在宅医療に携わる多職種ら約200人が参加した。
開会にあたり前川たかし理事があいさつ。近年、大規模な自然災害が頻発していると警鐘を鳴らし、高齢者や障害者などの自力で避難することが難しい「要配慮者」への包括的な支援体制の充実が急務であると指摘した。また、福祉避難所の開設・運営などにおける課題も挙げ、本研修会が災害時の要配慮者支援の一助になればと期待を寄せた。
講演では、まず神崎トモ子氏(大阪介護支援専門員協会災害対策委員会委員)が、「災害時における要配慮者支援、多職種連携の重要性について――大阪介護支援専門員協会の活動報告」と題して登壇した。神崎氏は、同協会の認定資格である「災害支援ケアマネジャー」を紹介。大規模災害時には被災地支援活動を行うほか、平時には防災・減災活動に注力していると語った。さらに、住民一人ひとりが防災行動計画「マイ・タイムライン」の作成を推奨。事前にどのような避難行動が必要か考え、ケアプランへの記載などを通じて関係者で共有するよう呼びかけた。
続いて、「災害時の『命』と『生活』を守る多職種連携について」をテーマに、吉村春生氏(大阪介護支援専門員協会副会長/同協会災害対策委員会委員長)が講演。災害時には、災害直接死の数倍もの関連死が発生し、その多くは避難生活における環境悪化が原因と説述した。その上で、普段の利用者だけでなく、地域の独居高齢者や認知症の方などを中心とした安否確認について、訪問看護ステーションなどと情報共有ができる体制を構築しておくことが肝要であり、継続的なモニタリングと再アセスメントによるフォローの重要性を訴えた。
最後に、災害支援は早期に被災者や被災状況などの情報を得ることが大切と述べ、平時から医師や多職種と顔の見える関係づくりを進めてほしいと締めくくった。