
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

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府医ニュース
2026年5月6日 第3143号
大阪府医師会は2月5日午後、「医業経営と税制を考える講演会」を府医会館で開催した。本講演会は令和7年度郡市区医師会医業経営担当理事連絡協議会(税務説明会)を兼ねて実施され、医療従事者ら64人が聴講した。
冒頭、北村良夫副会長があいさつ。本講演会における日常業務に直結する最新の情報が、今後の医業経営の一助となることに期待を寄せた。
次いで、西尾維子氏(大阪国税局課税第一部個人課税課主査)が、「令和7年分の確定申告の留意点について」と題して講演した。まず、確定申告における留意点を解説。7年の改正では、物価上昇における税負担の調整および就業調整への対応として、所得税の基礎基準額の最高が48万円から58万円に、給与所得控除の最低保証額が最高55万円から65万円に引き上げられたと述べた。そのほか、特定扶養控除の見直しや特別控除の創設などについて説明を加えた。医師の所得計算に関しては、▽窓口収入▽必要経費▽学会への出張旅費――などを計上する際のポイントを伝えた。
引き続き、宮川政昭・日本医師会常任理事が、「医療機関の経営危機――医療機関への財政支援と税制上の課題」をテーマに登壇した。はじめに、医療機関は厳しい経営状況にあると訴え、6年度の無床診療所の医業収支の赤字割合は、前年度より約1割増の40.8%となり、過半数に迫っていると危惧。一方で、財務省が提示する医業利益率などのデータは、インフレ前の経営状態や補助金を含む資料であり、「意図的で、恣意的」と断じ、経営の厳しさから他産業並みの賃上げに対応できない状況を憂慮した。
また、医療機関への財政支援では、4年度から7年度において消費税が約2兆円増収したにもかかわらず、社会保障に充てられたのはわずか0.09兆円だと指摘。増収に見合った活用がされていないと問題視した。さらに、7年度補正予算による「重点支援地方交付金」「医療・介護等支援パッケージ」に触れ、2月中に申請条件であるベースアップ評価料を届け出るよう呼びかけた。
最後に宮川・日医常任理事は、医療にかかる税に言及。長年の課題となっている診療報酬上の控除対象外消費税の補填率の推移を提示し、日医は精微かつ十分な補填のあり方を検討するよう求めているとした。あわせて、社会保険診療の課税への転換の議論においては、「病院は課税、診療所は非課税」と要望しているが、免税・簡易課税事業者や所得計算の特定(いわゆる四段階税制)への影響など、課税転換する際の課題が多くあると詳説した。