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令和7年度 環境保健・健康づくり研修会

府医ニュース

2026年4月29日 第3142号

現代社会における健康と環境リスク

 大阪府医師会は、令和7年12月17日午後、環境保健・健康づくり研修会を府医会館で開催し、会員ら約110人が参加した。

 まず、細井雅之理事があいさつ。大阪府では「いのち輝く健康未来都市・大阪の実現」を掲げ、健康増進計画に基づき府民の健康づくりを推進しており、府民の健康課題に寄り添った多面的な施策を展開していると説明。本研修会を通して、今後も地域医療の充実と健康づくり支援に取り組みたいと語った。
 研修会では藤本良知氏(府医環境保健・健康づくり推進委員会委員長)が座長を務め、はじめに、佐藤恭子氏(同委員会委員/大阪公立大学大学院医学研究科都市医学講座産業医学准教授)が、「職場における糖尿病予防対策」をテーマに講演した。まず、日本の20~79歳の成人における有病者数が世界の上位10位に入る深刻な状況を報告。糖尿病をはじめとする生活習慣病は、病状の進行が遅いため自覚症状が乏しく、健診などで異常が見られても予防や治療につながりにくいと指摘した。2型糖尿病の発症リスクと予防効果では、▽運動・歩行習慣▽喫煙・飲酒▽食生活▽睡眠時間――などが大きく関係していると解説。遺伝的要因は自分で変えることができないが、生活習慣の改善によって重症化は防げると強調した。
 続いて、原田浩二氏(京都府立大学大学院生命環境科学研究科食環境安全性学教授)が、「PFAS汚染の現状と課題」と題して登壇した。PFAS(有機フッ素化合物)は、1940年代に3M社によって開発されて以降、撥水剤や半導体、医療機器など多用途に利用されてきたが、2000年に難分解性や生物蓄積性による環境汚染を懸念し、同社が自主的に廃止したと詳説。PFASによる健康リスクとして、▽脂質異常症▽甲状腺疾患▽子どもの出生体重▽一部のがんリスク上昇――などを列挙した。今後は地域における汚染源の監視や水道水の検査を義務化し、汚染が疑われる地域では、PFASの血中濃度を測定する必要があるとした。さらに、食品や日用品などへのスクリーニングの必要性を訴え、社会的な対策をより一層講じるべきだと伝えた。