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医師・医療関係者のみなさまへ

医療モニターからの投稿

府医ニュース

2026年4月1日 第3140号

 令和7年10月2日に開催された「大阪府下5医療団体合同記者会見」には出席できませんでしたが、その内容は大阪府医ニュース第3126号(7年11月19日付)で確認しました。また、7年11月20日に開催した国民医療推進協議会主催の「国民医療を守るための総決起大会」はYouTubeにて拝聴しました。今月はこれらの内容をもとに報告いたします。
 医療現場の経営難は診療の質や安全性に直結するのは明白です。新聞やテレビでも、物価高騰や人件費上昇に診療報酬改定が追いつかず、赤字経営が拡大していることが繰り返し報じられています。府医ニュースでも、診療所や病院の約4割が赤字に陥っている現状が示され、地域医療の持続可能性が危機に瀕していることが明確になっています。
 CTやMRIなど高額な医療機器の維持・更新が困難になると、診断精度の低下や被曝線量の増加につながり、患者の安全を担保できなくなります。また、医療従事者の人材流出が進めば、診療の質の向上、維持、管理といった専門的役割を果たす人材が不足し、医療の根幹が揺らぐ恐れがあります。
 診療報酬の改定は、単なる物価対応にとどまらず、医療技術の高度化や人材確保に直結する財政支援を明確に位置付けるべきです。特に画像診断は診断プロセスの起点であり、医療全体の質と効率に直結します。さらに、府民への啓発として「適切な医療のかかり方」を広め、不要不急の受診を減らすことも医療資源の有効活用につながると考えます。
 医療は社会的インフラであり、多職種が安心して働ける環境整備が不可欠です。今回の会見と大会はその危機感を広く共有する重要な機会であり、8年度の診療報酬改定への反映と7年度中の補正予算での対応を強く望みます。