
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

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勤務医部会活動報告
府医ニュース
2026年4月1日 第3140号
令和7年度第2回大阪府医師会勤務医部会研修会が2月21日に大阪梅田で開催された。今回は現地開催のみで、「医師会を『使う』若手になる――日医〝未来医師会ビジョン委員会〟の提言を現場で動かす」をテーマに、KISA2隊(きさつたい)創始者である守上佳樹氏(よしき往診クリニック院長)をお招きし、ご講演いただいた。
COVID-19が猛威を奮っていた2年12月に、京都府で入院調整中であった80歳代女性が適切な医療を受けることができないまま、自宅で死亡するという痛ましい事案があった。KISA2隊はこの課題に対応するために、守上氏が立ち上がり3年2月に京都府で発足された医療介護集団である。地域の診療所や医療機関のみならず、医師会や行政など多様な関係者と連携する「超法人、超組織連携」によって各地の医療人材や関係者を結集し、在宅治療の提供や災害支援体制の強化に尽力しており、現在では30を超える地域で活動している。
守上氏は講演の中で「時にはあれこれ考えず、まずやってみること」の重要性を話されていた。COVID-19が流行し始めた初期には、多くの医療従事者が「医療従事者としての重責と自分や家族が感染することへの不安」「医療従事者自身および家族に対する差別や偏見」「命の選別」など倫理的問題やジレンマを抱えていたことと思う。「何とかしなければならない」と思う反面、「無理かもしれない」とその一歩を踏み出せない人も多かったであろう。実際私が勤務する病院の中でも、COVID-19の診療を行うにあたっては色々な意見が出ていた。それでも「何とかしなければ」と、まず動き出した人に「自分達もこうすればできるのではないか」「この分野に関しては私達が得意だからやります」と賛同し、協働する流れができてきたのも多くの地域、場所で経験したのではないだろうか。
今後も医療ではパンデミックのみならず人手不足や超高齢化、地域格差の拡大など多くの危機が予測される。そういった危機に対して「超法人、超組織連携」が必要になってくる場面も多いだろう。その中で医師会が果たす役割も大きくなることを期待し、私自身もつながりを大切にし「まずやってみる」一歩を踏み出していきたい。
U40 OSAKA勤務医部会委員 河村 智宏
(耳原総合病院消化器内科医長)