
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2025年5月7日 第3107号
吹田市医師会(御前治会長)は1月18日夕刻、大阪市内のホテルで創立85周年記念講演会・懇談会を挙行。同医師会員をはじめ関係者約220人が参集した。
記念講演会では、新居延高宏・同医師会副会長が座長を務め、澤芳樹・大阪府医師会副会長(メディカル&サイエンスセンター理事長/大阪けいさつ病院長)が、「医学のレジリエンス――みらいへの挑戦と貢献」と題して登壇した。澤副会長は、iPS細胞による再生医療やバイオインフォマティクスによる精密医療など、新たなサイエンスの発見に基づく治療開発への挑戦が始まり、これまで治療が困難だった病気を治すことができる医療イノベーションの時代に突入しつつあると前置き。自身が理事長を務める未来医療推進機構では、大阪から未来医療を実現するために、未来医療社会実装拠点およびスタートアップ育成加速拠点である「中之島クロス」を昨年6月に設立したと報告し、免疫拒絶のない自分自身のiPS細胞を安価に作製することを目指す「my iPSプロジェクト」などを解説した。
引き続き記念懇談会が行われ、冒頭、御前会長があいさつ。吹田市政が誕生した昭和15年に吹田市医師会が発足し、歴代役員や会員の協力の下、創立85周年を迎えることができたと謝意を表明。創立当時45人であった同医師会員は現在680人を超え、多くの会員を抱える医師会に発展できたとして、今後も、市民・会員のために様々な事業を展開していきたいと力を込めた。
次に、後藤圭二市長、山根建人・市議会副議長、加納康至・府医会長、茂松茂人・日本医師会副会長が祝辞を披露。加納会長は、自身が1月1日に府医会長に就任したことを報告し、故中尾正俊・前会長の遺志を引き継ぎ会務運営に尽力すると言明した。また、吹田市医師会の取り組みに触れ、訪問看護ステーションやケアプランセンターを併設するなど、早期から在宅医療に積極的に取り組んでいると敬意を示した。その上で、高齢化がますます進展する中、2040年を見据えた地域完結型医療提供体制の実現に向けて、地区の医師会がその役割を発揮できるよう府医としてもサポートしていくと訴えた。
その後、野々村祝夫・大阪大学医学部附属病院長による乾杯発声で歓談に移り、参加者は懇親を深めた。