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大阪府耳鼻咽喉科医会主催 第22回耳の日セミナー

府医ニュース

2018年4月18日 第2853号

耳の健康を考える

 大阪府耳鼻咽喉科医会(川嵜良明会長)は3月4日午後、日本耳鼻咽喉科学会大阪府地方部会と毎日新聞社との共催により、毎日新聞ビル・オーバルホール(大阪市北区)で「耳の日セミナー」を開催。3月3日の「耳の日」に因んで毎年実施しており、今回で22回目となる。当日は約450人の府民が集まり、耳の病気や治療について学んだ。
 開会あいさつで川嵜会長は、同医会の活動を紹介。正しい健康知識を講演会や本セミナー、ホームページで府民に啓発するとともに、会員向け研修活動などを行っているとした。また、中央急病診療所(大阪市西区)には、同医会員が365日出務し、休日・夜間における耳鼻咽喉科の診療に対応していると述べた。
 続いて、3題の講演が行われ、はじめに有賀秀治・同医会理事が「耳のしくみと検査」を解説。耳の構造・役割や聞こえの検査について、図などを用いて説明した。また、難聴の種類として、「伝音難聴」「感音難聴」「混合性難聴」を挙げ、それぞれの特徴や疾患の具体例を紹介。加齢による難聴は感音難聴に含まれるとし、▽高音から聞き取りにくくなる▽言葉の聞き取り能力が低下する――などの症状があると述べた。
 福井英人氏(関西医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科・頭頸部外科助教)は、「耳鳴り治療の最前線」と題して講演。耳鳴りは難聴になると起こる正常な反応であるが、脳内で苦痛を感じる部位と関連していると説明した。治療では、難聴の改善に加え、「耳鳴りと苦痛のつながりを断ち切ること」が重要であると強調。カウンセリングによる治療や、補聴器を使って脳のリハビリテーション(耳鳴り順応療法)を行うことが有効であるとした。
 最後に、猪原秀典氏(大阪大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教授)が登壇。「難聴と認知症」をテーマに、認知症発症の危険因子のひとつとして難聴を挙げ、詳しく解説した。猪原氏は、認知症予防のためにも早期の対処が重要と指摘。また、加齢に伴う難聴の有病率を示した上で、「補聴器の装用などで『聞こえ』に関するQOLを改善できる」と強調し、補聴器を使い始める時期や選び方についてアドバイスした。
 講演後には、池田知隆氏(元毎日新聞社論説委員)がコーディネーターを務め、パネルディスカッションを展開。事前に参加者から寄せられた質問に3人の講師が丁寧に回答した。