第40回臨床検査精度管理調査結果報告書

第40回臨床検査精度管理調査結果報告書 page 134/368

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―134―4)外部委託 外部委託に関しては、ほぼ例年と同様の傾向を示した。委託先数は11施設であり、総受託件数は33施設あり、試薬の内訳はアーキテクト・HBsAgQT 23施設、クイックビーズHBs抗原3施設、ルミパルス....

―134―4)外部委託 外部委託に関しては、ほぼ例年と同様の傾向を示した。委託先数は11施設であり、総受託件数は33施設あり、試薬の内訳はアーキテクト・HBsAgQT 23施設、クイックビーズHBs抗原3施設、ルミパルスⅡHBsAg 2施設、ランリームHBsAg 2施設、エスプラインHBsAg、ケミルミCentaur-HBs抗原、ダイナスクリーンHBsAgⅡがそれぞれ1施設であった。全ての施設で両試料とも「陽性」と正しい報告がなされていた。また、測定値の比較でも問題はなかった。5)まとめ HBs抗原検査に関しては、例年同様、大阪府下の各医療機関で採用されている試薬・測定系には大きな問題となるものはなかった。参加施設の皆様の日々の精度管理の賜物であると考える。採用方法に関しては、本年度CLIA法の大幅な伸びが目立った。大学・研究病院の参加が7施設あったが、そのうち6施設がアーキテクトを採用していた。また、一般・200床未満の病院69施設のうちでも16施設がアーキテクトを採用しており、その普及振りがうかがえる。アーキテクト・HBsAgQTは優秀な試薬であるが、陰性群の分布幅上限が、試薬ロット・採取管ロットによってはカットオフ値(0.05 IU/mL)に近づく場合もあり注意を要する。同様にHISCL HBsAg試薬では測定範囲が0.03~2500 IU/mLの測定系でカットオフ値が「0.03 IU/mL」、ST Eテスト「TOSOH」Ⅱ(HBsAg)では測定範囲が0.05~60 IU/mLの測定系でカットオフ値が「0.05 IU/mL」と余裕の少ない試薬設計となっている。今後、これらの「定量法」が主流となっていく際に、測定範囲の下限ギリギリを精度良く測定できる実力が必要になってくると思われる。その上で、更に発展していけば、高感度CRPがその有用性を発揮したように、カットオフ値未満の細かい動きで、HBV感染に関する何らかの予測ができたりする時代もくるかもしれない。 今年度もやはり、ICT法で感度不足が認められた。恐らく、現行の測定系では限界なのかもしれない。今年度、200床以上の一般病院ではいわゆる自動分析装置を用いた高感度法の採用が65施設中57施設(87.7%)であったのに対し、200床未満では、69施設中27施設(39.1%)にとどまっていた。近年、HBs抗原測定は「定量性」がキーワードとなることが多い。しかし、現状は以前およそ30%の施設で「定量値・測定値」の出ない方法が採用されている。「定量値」は治療方針の決定に有用ではあるが、スクリーニング検査時には不要かもしれない。白黒をはっきりと見分けられる実力を持った、ICT法に代わる、安価で簡便で高感度なシステムの登場が待ち望まれる。