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●必要な視力 全ての知識の80%以上が眼からはいると言われるほど眼は大切なものです。良い視力で快適な学校生活を送るためには、黒板の字を見るための遠見視力も教科書をみるための近見視力もある程度以上良くなければなりません。普通教室のどの位置に座っていても、教室の前・後の黒板に書かれた普通の大きさの字を読み取るためには、大体0.7程度の遠見視力が必要です。また近くを見るためには、小学校6年生の国語の教科書の活字は大体0.3〜0.4で読め、さらに小さい“ふりがな”等の字を読むためには、0.7程度の近見視力が必要です。したがって快適な学校生活を営むためには、遠近共に0.7程度の視力が必要だと言うことです。 ●屈折異常 屈折力とは光を曲げる力のことで、この力により、遠いところからきた光がちょうど網膜にピントを結ぶ眼を正視といいます。屈折力が不足しているか、眼の長さが足りないために、網膜より後ろにピントを結ぶ眼が遠視で、その逆に屈折力が強すぎるか、眼の長さが長すぎるために網膜より前にピントを結ぶ眼が近視です。また乱視は生まれつきの眼の歪みであって、一点にピントを結ばない眼です。 幼児は一般に遠視であり、これは体が小さいのと同じように眼も小さいから遠視であるのです。それが身体の成長と共に眼も成長して正視になり、さらに成長し過ぎたのが近視であると考えられます。 図2は、他覚的に屈折力を調べたものです。低年齢ほど遠視が多く、年齢が進むにつれて次第に近視が増えていくのがよく判ります。このように眼は体の成長と共に大きくなり、遠視から正視を通りすぎて近視へと変化していきます。 それに比べて乱視は、生まれつきの眼の歪みであって、一生あまり変化しないものです。 現在の文部省の統計(図2参照)では、中学生では1/3、高校生では半数以上が裸眼視力1.0以下で、そのほとんど全部が近視です。このようなわけで、その程度には個人差が相当ありますが、学年が進むほど、また良く勉強をすればするほど近視になっていくのはむしろ当然と考えていいでしょう。 図2:年齢別・学年別−屈折異常種別分布 ![]() ●近視は眼が悪くなったのではありません 一般に軽い遠いところが良く見えますが、近くが見えにくいため、勉強のしにくい眼です。また逆に軽い近視は遠いところが見えにくく、少し不便ですがそれだけ近くがよく見えますから、むしろ勉強のしやすい眼と言えます。したがって黒板の字が見えにくい時だけ眼鏡をかければ良いのです。しかしもっと強い近視になりますと、30cm位に近づけてもみづらくなってきますので、ゆるい眼鏡を常用する必要があります。 ●遠視は決して良い眼ではありません 一方、遠視は遠い所が良く見えていても、近見視力が悪いか、あるいは良くても、疲れやすい眼ですから根気がなく、勉強があまり好きでないことが多いようです。遠視の程度にもよりますが、特に近業時には眼鏡をかけた方が良いと思います。 ●乱視はぼやけて見えるのではありません 乱視は遠近共に見えにくい(視能率の悪い)眼の歪みですから、その程度にもよりますが、裸眼視力がよくてもわるくても眼鏡を常にかける必要があります。
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