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医師・医療関係者のみなさまへ

勤務医部会活動報告

府医ニュース

2023年3月29日 第3031号

令和4年度勤務医部会研修会を開催
府医勤務医部会常任委員(府医理事) 清水 智之

 令和4年度大阪府医師会勤務医部会研修会(通算第61回)が2月14日夕刻、「新専門医制度」をテーマに開催された。
 はじめに、澤芳樹部会長(府医副会長)が開会あいさつ。本研修会は39年目を迎え、同部会員の視野を広げることを目的に、広範囲の分野からテーマを選択しながら開催を続けていることを述べた。
 第一部は、杉本圭相副部会長(府医理事)を座長に、日本専門医機構・将来構想検討委員会委員長の名越澄子氏による基調講演が行われた。
 4年11月24日に開催された在阪5大学・2行政医師会と府医役員との懇談会で挙がった新専門医制度に関する諸問題(シーリング・J-OSLER・引っ越し・人生設計等)を事前に共有しての講演であった。指摘を理解していただいた上で、メタ認知のためのトレーニングを兼ねていること、代替案の存在などもご教示願った。
 第二部は、大阪府内の研修医および専攻医8人が登壇。筆者の清水が座長を務め、一人ひとりと意見を交わした。1年目から5年目までの方がしっかりと意見を伝え、また同僚からの意見もまとめて名越氏に聞いてもらうことができた。名越氏や澤部会長からそれぞれコメントをいただき、名越氏の帰京時間ギリギリまで熱い討論が展開された。最後に杉本副部会長より総括があり、研修会が終了した。
 全員がしっかりと意見を持ち、現制度の欠点の指摘もあったが、講演を聞いて誤認していたという意見も挙がった。府医として、このような声を中央に直接届ける場を設けられたことが良かったと感じ、これからも同部会として双方向に情報発信をできる場を作っていく必要性があると考える。
 さらに、機構や行政と折衝するためには、医師会の組織率の高さが非常に重要であり、良い制度作りや、行政に押し切られないよう対峙するために、若手の先生にも医師会への入会を勧める場面があった。
 終了後、「このような機会をもっと作り、若手医師を中心とした企画を採用することも必要である」と会場で盛り上がった。