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医師・医療関係者のみなさまへ

府内衛生検査所と府医細胞診管理委員会との懇談会

府医ニュース

2023年3月29日 第3031号

細胞診業務の諸問題について意見交換

 令和4年度府内衛生検査所管理指導医師および細胞診担当者と大阪府医師会細胞診管理委員会委員との懇談会が2月16日夕刻、府医会館とウェブのハイブリッド形式で開催された。本懇談会は昭和53年より実施。今回は10施設が参加し、活発な意見が交わされた。
 開会にあたり、前川たかし理事があいさつ。本懇談会の趣旨を説明するとともに、細胞診業務に関する諸課題への意見を今後の活動に反映していきたいと述べた。
 続いて、話題提供として新田篤史氏(兵庫県立淡路医療センター検査部)より「兵庫県臨床細胞学会・兵庫県細胞検査士会合同研修会WSIカンファレンスの新しい取り組みと今後に向けて」と題する講演が行われた。Whole Slide Imaging(WSI)は、染色標本全体を高精細に画像化し、顕微鏡と同様にディスプレイ上で観察部位や倍率を自由に変えて閲覧できるシステムと説示。WSIを用いて行われたカンファレンスの模様を伝えたほか、今後の改善点や展望を語った。
 懇談では、令和3年度分「細胞診業務実態」調査に関して、①総論(井上健・府医細胞診管理委員会委員長)②婦人科細胞診(齊藤淳子委員)③呼吸器細胞診(楠洋子委員)④その他の細胞診(藤田茂樹委員)⑤アンケート(桜井孝規委員)――の集計結果が報告された。
 引き続き、「ASC―H」について意見交換。実際の症例を提示し、どのような細胞所見があればASC―H(高度扁平上皮内病変疑い)と判定するかなどの情報共有、コルポ診断および生体検査の必要性が示された。