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医師・医療関係者のみなさまへ

令和4年度医師会あすか会

府医ニュース

2023年2月1日 第3026号

大規模災害時の対応を説示

 令和4年度「医師会あすか会」が11月12日午後、大阪市内のホテルで開催された。同会は、南河内ブロックの医師会(大阪狭山市・河内長野市・富田林・羽曳野市・藤井寺市・松原市)と柏原市・八尾市医師会で構成。今年度は柏原市医師会(藤江博会長)が主務を担当した。
 開会にあたり、藤江・柏原市医師会長があいさつ。コロナ禍で医療機関では様々な影響が生じたが、災害時にはどのような対応をとるべきかを学ぶ機会にしてほしいと語った。
 続いて、鍬方安行・大阪府医師会理事が「大規模災害時の被災者医療について――感染症に配慮した避難所・マニュアルアップデートを含む」と題して講演。阪神・淡路大震災での教訓や、東日本大震災でのDMAT・JMATの活動状況、亜急性期以降の医療・保健における課題などを解説した。また、大阪府北部地震における医療体制や災害拠点病院での対応を詳説。さらに、新型コロナウイルス感染症に対応した避難所マニュアルを紹介し、避難所の開設で留意すべき項目を挙げた。あわせて、平成30年4月に運用開始となった避難所診療情報ツール「JSPEED」に関して、「医療ニーズを可視化し、データに基づく支援調整を実現できる」と災害時の活用を促した。
 その後の懇親会では藤江会長、高井康之・府医会長があいさつ。高井会長は、「骨太の方針2022」でかかりつけ医機能の法制化を進める方針が明記されていることに触れ、懸念を示した。安心安全な医療を守るため、かかりつけ医のさらなる機能強化に向けた議論を進め、日本医師会とも連携しながら政府に働きかけていくと強調。一方、日医の組織率強化は喫緊の課題と述べ、地区医師会員の入会促進に協力を求めた。続けて、加納康至・府医副会長の発声で乾杯が行われ、歓談が続いた。最後に、吉原秀高・柏原市医師会理事よりあいさつがあり盛会裏に閉会した。