TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

勤務医の窓

大阪府医師会勤務医部会のこれまでとこれから

府医ニュース

2022年7月27日 第3007号

 6月23日付で大阪府医師会理事を退任いたしました星賀です。勤務医担当として4年間大変お世話になりました。退任に際し、僭越ながら一言ごあいさつさせていただきます。
 府医勤務医部会は、昭和48年7月に山梨県医師会に次いで全国で2番目に発足し、49年の歴史があります。発足時の部会長は橋本博理事(当時大阪市立住吉市民病院)でありました。発足から現在まで、原則月に2回の常任委員会を開催しています。橋本先生は現在も顧問として出席いただいています。長年の叡智を結集して、時々の勤務医の課題をFace to faceで議論できる場を持てることを心から誇りに思い、歴代の府医会長をはじめ関係各位に深謝申し上げます。COVID―19感染拡大の強い時期には、事務局と私だけでパーテーションで区切って府医会館から発信し、ウェブミーティングを行いました。府医での同システムの導入はかなり早期であったと思います。
 現在、最大の課題は①医師の働き方改革②新専門医制度③地域医療構想――と考えます。このうち、働き方改革と新専門医制度は若手医師が最も影響を受けます。新専門医制度の問題点は、シーリングなどの運用方法が医師偏在対策の主体になっている点です。若い医師のニーズは本当に多様です。ニーズに合った施策でないと、今後立ち行かなくなることが懸念されます。したがって、若手医師をはじめとした現場のニーズをボトムアップで中央に届ける仕組みが必要です。
 令和4年5月、日本医師会勤務医委員会が、会長諮問「勤務医の意見を集約する方法、および勤務医が日本医師会に望むもの」に対して答申を提出しました。その中で、ボトムアップで意見を上げる仕組みとして、都道府県の勤務医部会の活性化と地域連合(近畿ブロックなど)での活動を提言しています。大阪では在阪5大学医学生を対象に「医学生と語る会」(通算14回)を開催しています。今後もウェブミーティングの様な手法を用い、あらゆる世代の意見を集約できる勤務医部会に発展していくことを期待しています。

大阪医科薬科大学病院
副院長
星賀 正明
――1296