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大阪府介護認定審査会委員・新規研修で栗山理事が講演

府医ニュース

2022年7月6日 第3005号

適切な判定に導ける審査会運営を

 大阪府介護認定審査会委員・新規研修が5月28日午後、大阪府医師会館で開催された。同研修会は、新規の介護認定審査会委員および市町村・広域連合職員などを対象として、大阪府(府医後援)が毎年開催。要支援・要介護認定において、公平・公正かつ適切な審査判定を実施するために、必要な知識・技能の修得と向上、ならびに介護認定審査会における審査判定の適正化・平準化を図ることを目的としている。
 当日は、柳生国良氏(大阪府福祉部高齢介護室介護支援課長)らが、①大阪府の高齢化の現状と地域包括ケアシステム構築に向けた取り組み②不服審査請求事例等から考える要介護認定――をテーマに詳説。その後、島本町介護認定審査会の会長を務める栗山隆信理事が「介護認定審査会――介護の手間にかかる審査判定」と題して登壇した。
 栗山理事は、まず要介護認定の基本設計として、認定調査(74項目)に基づく一次判定や認定審査会での判定基準や流れなどを説明した。特に二次判定において一次判定結果を変更する際には、被保険者への説明責任の観点を強調。「申請者特有の介護の手間の多寡などをどのように考えたか」について、根拠とした認定調査票の特記事項や主治医意見書の記載内容とともに、介護認定審査会の記録として残すことが重要と説いた。
 また、必要な場合は「要介護状態の軽減または悪化防止のために必要な療養」など、審査会が意見を付することも求められるとした。
 なお、本研修の動画は後日、ユーチューブでアーカイブ配信(限定公開)され、動画配信での受講を希望した対象者が視聴する予定となっている。