TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
府医ニュース
2022年6月29日 第3004号
6月23日に開催された第322回大阪府医師会定例代議員会が終結し、新執行部が動き始めた。本紙第3003号(6月15日付)で既報の通り、次期就任の府医役員はすでに選任・選定されている。定款の規定に従い、4期目となる茂松茂人執行部がスタートした。
今、医療界は厳しい状況に直面している。令和4年度診療報酬改定では、リフィル処方が導入された。本来議論されるべき中央社会保険医療協議会ではなく、財務大臣と厚生労働大臣による折衝で決まった。また、5月25日には、財務省財政制度等審議会「歴史の転換点における財政運営」(いわゆる「春の建議」)において、「かかりつけ医の法制化」が公表された。さらに、6月7日に政府が閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太の方針2022)」で、オンライン資格確認の来年4月からの原則義務化などが明示されたことは記憶に新しい。
このような流れは決して受け入れられない。茂松会長は、日本医師会の影響力低下を懸念する。そして、この難局に立ち向かうためには、「医師会員が一丸となって声を上げることが必要」と強調する。その考えは日増しに強くなり、今般、日医役員選挙への出馬を決めた。茂松会長は、府医会長を3期務め、会員や患者の視点を重視した。政治の場でも医師会の立場を鮮明に伝えた。執行部が一丸となって取り組んでいきたいと考える。
そして、後継に高井康之副会長を指名した。自身が府医から離れることになっても、後の体制に混乱を来したくないとの思いからだ。高井副会長は、日医社会保険診療報酬検討委員会で委員長を務めるなど、医療政策や医療保険に精通していることや、強い指導力に定評がある。茂松会長が中央で職責を全うすることになれば、当面の間は会長代行として職務を執行するので、ご理解願いたい。