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第321回府医臨時代議員会で選任・選定

府医ニュース

2022年6月15日 第3003号

第4期茂松執行部が決定

 第321回大阪府医師会臨時代議員会(代議員定数273人)が5月26日午後、府医会館で開催され、208人が出席した。次期の府医役員等の選任・選定が行われ、茂松茂人会長が4選を果たし、執行部の陣容が固まった。そのほか、府医裁定委員、日本医師会代議員等が決まった。

茂松会長、日医役員選挙へ出馬
後継には高井副会長を指名

 今回は新代議員による初めての代議員会となるため、この場で正副議長が選出されることとなる。新議長が選出されるまでは、仮議長が職務を担う。府医定款施行細則第46条の規定に基づき、谷本吉造氏(生野区)が議長決定までの間、仮議長を務めた。
 冒頭、茂松会長からあいさつがあり、府医定款に基づく開催趣旨や、本代議員会で役員等の予選が実施される理由などが述べられたほか、自身が日医役員選挙に立候補する意向が示された。
 続いて、坂中勝・選挙管理委員会委員長(高槻市)が登壇。代議員に円滑かつ正確な選挙事務の遂行に協力を求めるとともに、同委員会委員、投開票立会人・開票管理人を紹介した。
 その後、議長の選出に移り、議場から岡原猛氏(堺市)が推挙された。ほかに立候補・推薦はなく、同氏が議長に当選。谷本氏に代わって議事を進行した。代議員会副議長には、井口和彦氏(旭区)の推挙があり、選定された(いずれも再任。正副議長の任期は令和4年5月1日から6年4月30日まで)。
 議事では、次期就任の府医理事および監事の選任、会長・副会長の選定、裁定委員の選任、日医代議員・同予備代議員の選出に係る9議案が上程された。これらの候補者は5月19日午後5時に立候補届が締め切られ、いずれも定数どおりであった。そのため、無投票で茂松会長の4期連続の就任、次期副会長4人の再任が決まった。なお、次期理事には、阪本栄氏を筆頭に現理事11人と新たに杉本圭相(けいすけ)氏、清水智之氏の2人が選任された。監事は北村俊雄氏と前久保邦昭氏が再任された。あわせて、裁定委員は11人が選任された(いずれの任期も4年6月23日開催の府医定例代議員会終結後から2年後に開催予定の定例代議員会終結時まで)。また、次期日医代議員・同予備代議員についても立候補者が定数内(各33人)であったため、無投票で選出された(任期は6月25日から2年後の日医定例代議員会開催日の前日まで)。
 閉会にあたり茂松会長が登壇。これまでの会務運営に謝辞を述べるとともに、新執行部に一層の支援を要請した。また、財務省からの厳しい医療費抑制策については、「医療界が一丸となって対峙する必要がある」と力説。国民のための医療をしっかりと守りたいと結んだ。

次期府医役員等の顔ぶれ

会 長
 茂松 茂人(再・茨木市・70)
副会長
 澤  芳樹(再・大阪大・66)
 中尾 正俊(再・東淀川区・69)
 高井 康之(再・豊中市・70)
 加納 康至(再・北区・68)
理 事
 阪本  栄(再・大阪狭山市・66)
 北村 良夫(再・旭区・64)
 宮川 松剛(再・生野区・63)
 鍬方 安行(再・関西医大・63)
 大平 真司(再・河内・65)
 笠原 幹司(再・布施・61)
 前川たかし(再・堺市・68)
 栗山 隆信(再・高槻市・66)
 森口 久子(再・守口市・62)
 澤井 貞子(再・浪速区・63)
 永濵  要(再・門真市・59)
 杉本 圭相(新・近大・48)
 清水 智之(新・岸和田市・50)
監 事
 北村 俊雄(再・都島区・79)
 前久保邦昭(再・中央区東・75)
代議員会議長
 岡原  猛(再・堺市・76)
代議員会副議長
 井口 和彦(再・旭区・75)
(敬称略/カッコ内は再新元の区分・所属郡市区等医師会・年齢)
府医裁定委員および日医代議員・同予備代議員の氏名は次号に掲載。

茂松会長あいさつ(概要)

 新型コロナウイルス感染症が世界的なパンデミックになり、3年が経過しても収束が見えない。今年に入り、第6波が起きた。感染者数は高止まりの状態で、収束にはもう少し時間がかかると考えられる。とにかくワクチン接種、発熱外来、普段の地域医療に引き続きご尽力願いたい。

次期役員に関する予選の必要性

 一般社団法人への移行に伴い、新執行部の任期が始まる前に代議員会を開き、予選を行うことが定められた。平成26年度よりこの方式で運営しており、本日の臨時代議員会で次期執行部が選任・選定される。そして、6月の府医定例代議員会の終結後、直ちに新役員が就任する。また、今回の代議員会では日本医師会代議員および予備代議員の選出を行う。今回は定数内の立候補であり、無投票で決まる。

日医役員選挙に出馬

 日医でも6月25日の定例代議員会で役員選挙が実施される。この2年間、中川俊男・日医執行部の動向を注視してきたが、政治との距離がネックとなり、医療政策をうまくリードできなかった。このまま進めば、日医のリーダーシップが薄れるのではないかと危機感を抱くようになった。かかりつけ医の制度化やリフィル処方など国民皆保険制度の根幹を揺るがすような話が進んでいる。このまま見過ごすことはできないとの思いが日増しに強くなった。さらには、中川氏が2年前に日医会長に就任された際、オールジャパンで力を合わせていくと明言されたが、その理念やビジョンが見えにくかった。そのようなことを考えていた矢先、日医会長選挙に埼玉県の松本吉郎氏(現日医常任理事)が立候補することとなり、執行部の一員に加わってほしいとの話をいただいた。悩んだ末、副会長として立候補することを決めた。

当面の期間は 高井副会長が代行

 本来であれば退路を断って臨むべきかもしれないが、急な話で調整できなかった。日医の役員選挙に当選すれば大阪を離れることになる。その間は高井康之副会長に会長代行として会務を執行いただく。そして、早い段階で臨時代議員会を開催し、再度、会長の選任・選定を行いたいと考えている。
 平成28年6月に府医会長に就任し、6年となる。府民のため、会員のために汗をかくとの初心は忘れず、執行部一丸となって働いてきた。至らない点も多々あったと思うが、会員の先生方の支援・協力があったからこそ、会務を運営できたと思っている。改めて感謝申し上げる。