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医師・医療関係者のみなさまへ

大阪府内科医会 第17回定時総会

府医ニュース

2022年6月1日 第3002号

福田正博会長が再選

 大阪府内科医会(福田正博会長)は4月23日午後、大阪市内で第17回定時総会・記念講演会を開催した。昨年度に引き続き新型コロナウイルス感染症対策として、会場の参加人数を抑えウェブを併用し実施された。
 冒頭、福田会長のあいさつに続き、茂松茂人・大阪府医師会長が来賓として登壇。大阪府内科医会の長年に渡る地域に密着した活動に敬意を表するとともに、今後ますますの活躍に期待を寄せた。また、新型コロナウイルス感染症に触れ、第6波では高齢者施設でのクラスターが頻発し、死者数が1500人を超えたと指摘。府医においても行政と連携し、医療支援体制の徹底やHER―SYSの入力促進を図っていくと述べ、協力を呼び掛けた。今春の診療報酬改定については、本体部分は0.43%のプラス改定であったものの、「看護職員の処遇改善」「不妊治療の保険適用」が含まれており、さらにリフィル処方の導入や小児のコロナ加算の廃止を考慮すると実質的にはマイナス改定であると指摘。最後に、今夏の参議院議員選挙について、医師会が目指すべき医療政策を実現するためには日本医師会の組織内候補である自見はなこ氏の得票数が大きな意味を持つとして一層の支援を求めた。
 議案では、令和4年度事業計画案を外山学副会長、同予算案を泉岡利於副会長が提案し、いずれも承認された。その後、任期満了に伴う役員選挙が行われ、理事を選出(定数内候補)。新役員で協議の結果、次期会長には福田氏の再任が決定した。会長就任のあいさつに登壇した福田会長は、引き続き会員のために邁進していくと強調するとともにウィズコロナ時代を見据えた活動を展開していきたいとして、支援・協力を求めた。
 定時総会に引き続き、記念講演会を開催。教育講演として、中村元氏(大阪大学大学院医学系研究科脳神経外科学講師)が「変化し続ける脳卒中診療――ガイドラインに基づいた集学的治療の重要性について」と題して講演した。特別講演では、三國信啓氏(札幌医科大学医学部脳神経外科学講座教授)が「脳卒中後てんかんの診断と治療」と題して、高齢者てんかんの半数以上を占める脳卒中後てんかんについて解説。てんかんが発症することで脳卒中再発リスクともなると指摘し、治療に際しては急性期から回復期、維持期までのシームレスな継続が重要になると結んだ。