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将棋だより

11月例会の成績 青谷三段 豪腕を振るう

府医ニュース

2021年12月15日 第2985号

 11月21日に今年最後の例会を、大阪市中央区谷町の大阪府社会福祉会館で開催した。紅葉が盛りの薄曇りの日だった。
 57年前の東京オリンピックの柔道無差別級で、神永昭夫選手はヘーシンク選手に敗れた。日本人の多くが失望し、暗い気分になった時に、瀬戸内晴美(後の寂聴)さんは、「スポーツは本来伸び伸びと楽しんでやるべきものではないか」と述べた。その通りであろう。藤井聡太さんの出現以来、「知のスポーツ」と言われるようになり、世間から注目される将棋も同様である。
 参加者は9人だった。この欄を10年前より担当する手島は、急病のため欠席した。青谷三段が異様なほどの豪腕を振るい、圧勝に次ぐ圧勝で全勝優勝を遂げた。青谷のレーティング点数が低すぎるのではないかとの不満が上位者から出されたという。3勝1敗者の中より規定により、準会員二段が2位、松村六段(池田病院/東大阪市)が3位になった。他の参加者は、伊藤五段(野崎徳洲会病院/大東市)、濱田五段(東住吉区)、東森五段(平野区)、佐野五段(豊中市)、西村三段(四條畷市)、準会員五段であった。
 「エロスとは生命力のことであり、恋愛だけではなくて、学芸等で人間が活動する場合でも共通する源となるエネルギーのことだ」と瀬戸内寂聴さんは述べた。これは文化人類学者のホイジンガの「人類が文化を持てたのは、道具を発明する以前に、遊び心を持っていたせいである」との主張と一致する。スポーツや将棋においても、エロスが根本的に必要なのである。我々は勝敗にこだわらず、また堅苦しく考えないで、伸び伸びと将棋を指して楽しみたい。

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手島愛雄(和泉市)