TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

感染管理区域で従事する医師・看護師のための研修会

府医ニュース

2021年12月1日 第2984号

継続的な医療従事者の育成へ

 我が国における新型コロナウイルスの感染状況は、10月に入ってから新規感染者が激減し、収束しつつある。しかしながら、欧州などではデルタ株を中心に感染拡大が続き、また専門家からも年末年始における第6波の可能性が指摘されるなど、今後も予断を許さない状況である。
 大阪府医師会は、今後の新興感染症に備えた医療提供体制の構築に向け、「感染症の専門知識を有する人材の確保」の必要性を早い段階から指摘。9月には大阪大学医学部附属病院の会場提供の下、「感染管理区域で従事する医師・看護師のための研修会」を初めて開催し、その2回目となる研修会を11月14日に開いた。第2回は28人の参加があったが、約半数が診療所を含む一般医療機関からの応募となり、関心の高さがうかがえる。
 当日は、鍬方安行理事のあいさつで開会。10人のインストラクターにより各演習が進められた。午前中は、オリエンテーション、事前学習確認テストから始まり、▽PPEの着脱▽蛍光塗料を用いた実習(①手袋②歯ブラシ③ベッド柵) およびマスクの着脱▽PCR検査の方法(検体採取など)▽口腔内の吸引・ケアおよび汚物処理――を実技演習。午後からは、病院のコホーティングの方法および受入体制のゾーニング、ならびにコロナ陽性患者の感染対策についての机上演習が行われた。
 研修終了後には、受講者全員に修了証を授与した。今後、所属機関や地域における指導(伝達)者としての活躍が期待される。
 なお、本研修会は大阪府の補助事業にもなっており、今年度は12月に第3回を予定。継続的に医療従事者の育成を図っていく。