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大阪大学医学部附属病院・大阪医科薬科大学病院

府医ニュース

2021年5月5日 第2963号

新研修医に医師会入会を呼び掛け

 大阪府医師会では、平成25年度より毎年4月に「新研修医ウェルカムパーティー」を開催し、大阪府で医師としての第一歩を踏み出した新研修医を対象に、医師会活動の紹介を行うとともに入会を促進してきた。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、大人数が一堂に会するイベントの開催が難しくなっていることから、令和3年度は、病院で行われる新研修医オリエンテーションに府医役員が出向き、入会を呼び掛けることとした。
 4月2日には大阪大学医学部附属病院で高井康之・府医副会長が登壇。医師会は医学の発展と医療の充実に貢献する「医師を代表する団体」であると前置き。その上で、医師会に入会する最大のメリットは医師賠償責任保険への加入であると強調した。近年では医事紛争は増加傾向にあり、賠償金も高額化していると指摘。府医会内に設置される「医事紛争特別委員会」では、会員の医事紛争に即座に対応でき、医学的に適切な検討が行われるとの特徴を述べた。また、医師会の関連団体である医師協同組合、医師信用組合、医師国民健康保険組合について概説し、医師会への入会を呼び掛けた。
 4月6日には大阪医科薬科大学病院で茂松茂人・府医会長および星賀正明・府医理事が登壇。茂松会長は、医師会の役割や医師賠償責任保険、関連団体等に加え、積立型私的年金である「医師年金」を紹介。若いうちに加入しておけば、公的年金と合わせて生涯にわたり安心して生活が送れるとして、活用を促した。また、我が国における社会保障と経済成長について解説。日本の税収は大幅に増加しているにもかかわらず、一般会計歳出は抑えられ、社会保障に財源が充てられていない現状を憂慮。社会保障の充実が国民の不安解消につながると述べ、医師会の下に医師がまとまり国民医療の代弁者として主張していくことが重要であると語った。
 続いて、星賀理事が府医勤務医部会の活動を紹介。若手勤務医の意見を吸い上げ、活動に反映させることも医師会の役割であると強調した。特に、新専門医制度や医師の働き方改革は若手勤務医に直結する問題であると述べ、医師会に入会し、声を上げてほしいと力を込めた。