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医師・医療関係者のみなさまへ

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府医ニュース

2021年1月20日 第2952号

 ◆再び自助・共助・公助である。政治家が自らの国家観を表明するのに、納税者たる国民に対し、いきなり「自助」を唱えるのは職務放棄に等しいと思う。それも長引く不況、相次ぐ災害の最中に。
 ◆新自由主義的政策の連続で、公助たる社会保障費は削減され続け、皺寄せは「家族」に及んだ。一億総中流の時代には、十分に家族が「共助」を担い、セーフティネットとして機能したが、今は到底そんな余裕はない。
 ◆昭和40年頃から「鍵っ子」が問題視され、学童保育が拡がったが、いつからか普通となった。
 ◆医療者として心配なのは10代の市販薬の乱用だ。高校生はおろか、小・中学生と低年齢化の一途である。
 ◆コンビニの棚に並ぶ、魅力的なパッケージの鎮痛剤であり、栄養ドリンクやエナジードリンクによるカフェインの過剰摂取である。
 ◆身近な市販薬は体調不良の子どもにとって親の手を煩わせない、謂わば「自助」のツールだ。
 ◆健康を保つための正しい知識や習慣を身に付けさせていくことが喫緊の課題である。(猫)