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医師・医療関係者のみなさまへ

大阪府内科医会との懇談会

府医ニュース

2020年9月2日 第2939号

新型コロナウイルス対策の情報を共有

 大阪府内科医会と大阪府医師会との懇談会が7月31日夜、府医会館で開催され、両会あわせて20人が参集した。新型コロナウイルス感染対策にかかる情報交換を目的としたもので、同医会との本形式での懇談は初めてとなる。

 はじめに、福田正博・内科医会長があいさつで、同医会の「新型コロナウイルス感染対策委員会」の立ち上げを報告。新型コロナ感染拡大を受けて医会員へアンケート調査を実施し、約7割の会員が新型コロナを疑う発熱患者を診察した実態を明らかにした。なお、PCR検査オーダーへの保健所などの対応が地域により差異があることも紹介。第2波ともいえる感染が拡大している中、日々行政と接している府医と情報を共有し、会員へ伝えたいとした。
 続いて、茂松茂人・府医会長は、5月21日の緊急事態宣言の解除後、約1カ月で感染が拡大し、7月末現在、重症化率は低いものの、特に今後2週間の状況が危惧されると述べた。また、経済との両立には、「PCR検査実施体制の充実」と「陽性者の隔離」が必須であると力説。重症者を抱える医療現場では、医療従事者やベッドの確保が難しくなってきている実状を指摘した。
 懇談では、宮川松剛・府医理事が厚生労働省の最新の動向などを説明。続いて、▽日常診療における感染症予防策▽インフルエンザ流行期における発熱患者の鑑別診断▽診療所内で可能なPCR検査の取り扱い▽府民へのアピール――を主な議題として意見交換。両会は、新型コロナ禍での患者の受診抑制に対して、「本来必要な治療・検診(健診)」の受診を呼び掛けることも必要であるとし、「啓発ポスター」や「インフルエンザ流行期における診療指針」の作成などを確認。府医も検討を重ねるとした。