TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

郡市区等医師会新会長に聞く ― 2 ―

府医ニュース

2020年8月26日 第2938号

中央区南医師会 小畠 昭重 会長

 この度、中央区南医師会長に就任しました小畠です。
 存続の危機的な状況にあった当医師会でしたが、安田光隆・前会長や監事の先生方のご尽力でどうにか収拾され、会務を引き継ぐこととなりました。中心メンバーも大きく変わり、新生南医師会として再出発したいと考えています。
 会務を遂行するにあたっては、前会長が重視していた2点を中心に事業を継承していきたいと考えています。ひとつは、地域医療の担い手として我々地区医師会の存在意義を明確にし、行政と密接に協力して活動すること。大阪市の委託事業である医介連携事業を充実させ、在宅医療の普及とともに、近隣の病院を退院された患者さんを会員に紹介することです。そしてこの点が医師会員であることのメリットとなるようにしたいと考えています。
 もうひとつの問題は認知症患者さんの増加に対する対処です。その中心は看護師、保健師、介護福祉士ですが、治療により介護の手間を軽減することは可能であり、地域包括ケアシステムに医師会として今後も積極的に参加したいと考えています。
 また、新型コロナウイルスに対し、今後の医療をどのようにしていけばいいのか、地区医師会として何ができるかを考えていきたいと思います。
 機動力と声が大きいだけが取り柄の私でございますが、何卒ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

西成区医師会 二木 理人 会長

 本年6月より、山本時彦・前会長の後、西成区医師会長に就任させていただきました二木理人です。
 西成区では高齢化が進み、在宅医療や介護を必要とする高齢者が年々増加しています。以前のように医療のみでは解決できないことが増えてきており、認知症対策も重要な課題となってきています。また、当地区では減少しているとはいえ、結核対策もまだまだ目を離せない問題であります。
 さて、今年は新型コロナウイルス感染症が流行し、世界的にパンデミック状態となり、多くの感染者、死亡者を認めています。日本でも緊急事態宣言が出され、一時は収まったかのようでしたが、予断を許さない状況が続いています。当医師会としても大阪府医師会、地区医師会、行政と緊密な連携を図り、新型コロナに対処していきたいと思っております。諸先生方にはご指導ご鞭撻の程、どうぞよろしくお願いいたします。

浪速区医師会 有田 繁広 会長

 令和2年5月、浪速区医師会長に就任いたしました。
 当区は、A会員が61施設とこじんまりした医師会です。南海電鉄難波駅があり人の行き来が激しく、人口7万人ですが、1年で2万人程が入れ替わる忙しい街です。電気街として賑わっていた日本橋商店街も今は、オタロードに変貌しています。
 通天閣、新世界が南東に位置しており、外国人観光客がたくさん訪れ、本年2月に新型コロナウイルス感染症が流行しだした頃は、感染者の増加を危惧しておりました。幸い医師会員、従事者に感染者は出ず、患者さんも予想より少なく安堵しております。しかしながら、油断ができない状況に変わりはありません。医師会では「3密」を防ぐため、理事会にテレビ会議を取り入れ、メーリングリストを活用し、情報伝達を行っております。
 また、当区はかかりつけ医不在時の病状急変に対応するブルーカードシステム、ICTを活用した多職種連携を図るAケアカードシステムを順調に展開し、地域包括ケアに貢献しております。これらを更に充実させ、近隣医師会とも協力していきたいと思います。今後ともよろしくご指導ご鞭撻をお願いいたします。
 澤井貞子・前会長は、今年度より大阪府医師会の理事に就任されました。今後のご活躍を期待しております。

東成区医師会 岩本 伸一 会長

 この度、長田栄一・前会長の後、東成区医師会長を拝命いたしました岩本です。若輩者の私にとりまして、医師会のかじ取りは大変な仕事ですが、精一杯頑張っていきたいと考えております。
 地域医療構想と地域包括ケアシステムにより、地域の医師の役割がより明確化されたように感じています。「地域医療にまじめに取り組む医師が運営する、地域に根差した医師会」という構図が今後、進められていくべきではないかと考えています。
 地域医療も学問として成り立たせれば、「地域医療・学」(〝学〟とは体系化された知識のこと)は地域包括ケアシステムの理論的根拠となり、地域はそれを実践する場であるということになります。そうすればかかりつけ医の地位も上がるのではないかと考えております。
 大阪府医師会では調査委員会委員長としてこれまで4年間、地域医療を取り巻く諸問題を考察して参りました。この経験を生かし医師会活動に取り組んでいきたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。

平野区医師会 井藤 尚之 会長

 この度、平野区医師会長に就任いたしました井藤尚之です。
 平野区は、19万人余りという、大阪市24区の中で最も人口の多い区です。大阪メトロ谷町線などの公共交通機関の充実とともに、中心部の平野郷などの古い町並みに加え、周辺部の住宅化が進み、かつては14歳以下の人口割合が高い状況が続きました。しかしながら、現在では平野区におきましても、他の地域同様に急激な少子高齢化の波が押し寄せ、諸問題が顕在化しています。
 現在、当区医師会は、約190の医療機関に300人余りの会員を擁しています。会員相互はもちろん大阪府医師会をはじめ、周辺の郡市区医師会、各種団体や行政とも緊密な連携を図りながら、区民の皆様に十分な医療・介護サービスを提供することを第一の目的として、会員一同、研鑽を積み努力に励んでおります。
 新執行部ともども、今後ともよろしくご指導ご鞭撻の程、お願い申し上げます。

豊中市医師会 飯尾 雅彦 会長

 本年6月27日の豊中市医師会定時総会で地嵜剛史・前会長の後を引き継ぎ会長に就任いたしました。
 豊中市は人口40万人以上となり、今後も市民への保健医療活動に更なる貢献が求められます。他の地区医師会と同様、少子高齢化が問題となりますが、地域包括ケアシステム構築のための連絡会「虹ねっと」とともに多職種と連携し、在宅医療・介護連携推進事業を実施して参ります。
 災害救急医療については豊中市保健所と「災害時の医療救護に関する協定」を締結していますが、頻発する各種災害に備え協定の改定を行います。また、今般の新型コロナウイルス感染症により行事開催が困難となっていることを踏まえ、オンラインでの各種委員会や行事開催などのインフラ整備に注力していきたいと考えております。
 諸先生方におかれましては、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

守口市医師会 博多 尚文 会長

 この度のパンデミック、および令和2年7月豪雨で亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、罹患や罹災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 守口市医師会は72年目の歴史を刻みつつありますが、かつてない危機に直面しています。休日診療所や地域の医療機関を訪れる患者さんは激減し、各種検診や学術集会も延期されています。そのような折、会長の重責を担うこととなりました。副会長をはじめ執行部、会員の皆様や職員の方々のお力添えを頂戴しつつ、今できることを一つひとつ積み上げて、精一杯対処していくつもりです。大阪府医師会にご在籍の先生方にも、よろしくご指導ご厚誼賜りますようお願い申し上げます。

泉佐野泉南医師会 石本喜和男 会長

 本年6月20日開催の社員総会で会長に就任した石本喜和男でございます。
 泉佐野泉南医師会は、大阪府最南部の泉佐野市から岬町までの3市3町(人口28.5万人)、面積210平方㌔に及ぶ広範囲の地域医療を担っています。会員数は400名を擁し、25病院と161診療所が連携して活動しています。平成30年10月に創立70周年を迎え、記念式典と2冊の活動報告書を発刊しました。
 関西国際空港を身近に持つことで訪日外国人が増え、ホテルの新設が続いていましたが、新型コロナウイルス感染症の流行後は逆に訪日客がパッタリと途絶え、地域経済・医療機関は少なからず影響を受けています。この難局を、医療・保健サイドから地域社会へ大きな安全と安心を届けることで乗り切ることが当面の課題です。よろしくご指導お願いします。