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医師・医療関係者のみなさまへ

拡大鏡

府医ニュース

2020年8月19日 第2937号

 ◆長かった梅雨は明けたが、新型コロナウイルスの感染者は日々増加し続けている。今後も全く予断を許さないが、最近非常に気になる報道がある。感染者に対する誹謗・中傷が激化し、感染者が出た施設への風評被害も甚だしく、当事者が大変な影響を受けていることである。
 ◆感染者の多くは本人に非がなく、被害者の立場であるはずが、社会からはまるで加害者のような扱いをされている。皆が不安なこの時期に、その気持ちはある程度は理解できるが、被害者である彼らに対する配慮が全くないのは問題である。
 ◆もともと我が国は、被害者よりも加害者の人権を重視する傾向があるが、彼らを激しく非難している人々は、明日には自分がそのような仕打ちを受ける可能性があることを認識しているのであろうか。
 ◆少しでも相手の立場になって考えてみることができれば、過激で無責任な行動は自制できるのではないか。「自分にしてほしくないことは、他の人にもするべきでない」ということを、改めて考えてみる必要がある。(浩)