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将棋部だより

7月例会の成績 濱田と東森が全勝

府医ニュース

2020年8月5日 第2936号

 7月19日に、大阪市中央区谷町の大阪府社会福祉会館で、例会を開催した。緊急事態宣言発令により、5月には例会を行えず、今回が今年3回目の会となった。蒸し暑い曇り日だった。
 フランスの小説家で文化相にもなったアンドレ・マルローは、「死を思うことによって、人は何事かを考えたり、行うようになった」と語った。人が真剣に努力し、創造さえもするのは、病気や死などの不条理があるからだ、と主張したのである。医学が出来たのもそのためではないか。我々が修行するのも、不条理に満ちた世界で生きながら、心の調和を得ようとするからではないか。
 参加者は7人だった。濱田五段(東住吉区)と東森五段(平野区)が好調で、攻めるべき局面で攻め、受けるべき局面で受けた。大変重厚な指し方を終始続けて全勝した。複数の全勝者が出たのは、大変珍しいことである。規定により濱田が優勝、東森が2位になった。この日は星が偏り、3勝者がいなかった。2勝者は2人いて、松村六段(池田病院/東大阪市)が3位になった。他の参加者は、手島七段(和泉市)、伊藤五段(野崎徳洲会病院/大東市)、山中五段(福島区)、準会員二段だった。
 アルベール・カミュの「ペスト」で、主人公の医師は、いかなる事態においても、誠実に対処しようと決意した。他者の気持ちを思いやり、共感することを、利潤を追求することよりも優先した。我々は仕事のみならず対局においても、誠実でありたい。勝ちたいという気持ちを適度に持ちながら、純粋の理を追求したい。そして常に探究心を抱いて、良い将棋を指したいと述べた、藤井聡太棋聖を見習いたい。
 入部をお望みの方は、いずみがおかメンタルクリニックの手島(電話0725―56―2727)までご連絡ください。
報告
 手島愛雄(和泉市)