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医師・医療関係者のみなさまへ

郡市区等医師会 新会長に聞く―1―

府医ニュース

2020年7月29日 第2935号

 令和2年度に就任された郡市区等医師会新会長より、あいさつ・抱負等を寄稿していただきましたので、2回に分けて紹介いたします(順不同)。

都島区医師会 泉岡 利雄 会長

 この度、北村俊雄・前々会長、遠山祐司・前会長の後を引き継ぎ会長に就任した泉岡利雄です。今回、COVID―19の流行において4月末から、都島区内でドライブスルーPCR検査を行いました。役員だけでは到底行うことができず、一般会員に募集を行ったところ、非常に多くの会員の先生からの承諾をいただきました。医師会の結束の固さを改めて実感するとともに、当地区で会長を務めさせていただける感謝と重責を感じております。
 都島区民は令和2年5月時点で10万7499人と、わずかずつではありますが人口が増加している地域です。平均年齢も45.42歳と、高齢者も多いですが若年者も増えてきている地域と言えます。これまで都島区では、大阪市立総合医療センターと連携してメディカルケアステーションを利用した在宅医療の充実や、心不全地域連携パスを使った、心不全治療の重症化・再入院を減らす取り組みを積極的に行って参りました。今後は、これらの事業をより発展していくことに加え、幅広い年齢層に対応する事業も展開できるよう思案しております。また多職種との連携を推進し、都島が医療と介護においてワンチームになれるように努めて参ります。皆様のご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。

門真市医師会 外山  学 会長

 本年4月27日、髙橋英治・前会長の後を引き継ぎました。就任後はCOVID―19絡みの案件ほぼ一色という状況で、前例のない事態への対処に頭を絞る日々です。幸い、伝統の和の精神の下、気心の知れた副会長や、見識ある名誉会長はじめ役員の方々から知恵をいただき、何とか前に進めております。
 これまで、様々な多職種連携活動や、〝いざという時の安心3点セット〟によるACP活動などに取り組んできましたが、ウィズコロナの時代の地域連携の再構築は容易ではなく、皆様の地域の活動をぜひ学ばせていただきたいと考えております。
 当医師会ではクラブ活動が盛んです。釣りやスキーなど、いくつかの宴会メンバーをしてきましたが、現在は御朱印クラブの活動再開を心待ちにしているところです。
 ご指導、ご鞭撻の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

天王寺区医師会 片岸 達夫 会長

 本年5月22日の総会において、天王寺区医師会長に選出されました。
 当区は大阪市内有数の文教地区ということもあり、近年は人口が増加傾向にあります。区内には大阪赤十字病院、大阪警察病院、大阪第二警察病院といった基幹病院と四天王寺病院、早石病院、辻外科リハビリテーション病院、湯川胃腸病院、西下胃腸病院があり、人口1千人あたりの病床数、医師数共に大阪市24区中1位です。区内の良好な病診、病病、診診連携によって急性期から慢性期まで幅広く対応しています。今後は急速に少子高齢化が進みますが、多職種連携の下に小児から高齢者まで途切れのない医療体制を構築できるようにしていきたいと考えています。また、学術面でも近隣医師会の皆様とも協力し、定期的に講演会などを開催していきたいと考えております。
 今回の新型コロナウイルス感染症で顕在化したように、新興感染症に対しての備えをしておくことの重要性を痛感いたしました。緊急時の備えとして、医師会で一定量の感染防護具・衛生用品の備蓄、定例会議のオンライン化などを進めていきたいと思います。
 まだまだ若輩者でありますが、今後ともご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

八尾市医師会 貴島 秀樹 会長

 この度、武田温裕・前会長の後を引き継ぎ、会長に就任いたしました貴島秀樹です。
 八尾市は大阪府の真ん中の東端にある、人口約27万人の中核市です。医師会は創立67年の歴史を誇り、会員数は364名です。診療所が187施設、病院が12施設あります。2年前には八尾市保健所が設置され、保健衛生の仕事が格段にやりやすくなりました。所長もB会員で、今回の新型コロナウイルス感染症に関しても情報が双方向に迅速に伝わり、助かっています。
 また、救急医療にも力を入れ、30年前より毎年11月には健康・医療・福祉展を開き、会員が市民(例年約150人)に心肺蘇生法を指導しています。更に、平成21年と28年にはAEDをA会員に配付し、メンテナンスもすべて医師会が面倒を見ています。
 今後、平時に戻れましたら、食事会や観劇会、旅行などの楽しい行事をたくさん企画し、会員同士の親睦を深め、風通しのよい和やかな医師会にしていきたいと思います。
 私の趣味は旅行です。日本全国だけではなく世界中を回っていましたが、今は新型コロナウイルス感染症のため中断しています。また、麻雀も好きですが自粛中です。仕方なく毎晩赤ワインで心を癒しています。
 皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

西区医師会長 石村 順治 会長

 本年5月30日に開催されました西区医師会総会で永田昌敬・前会長の後を引き継ぎ会長に就任いたしました。
 新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言解除後も、予断を許さない状況ですが、西区においては病院でN95マスク・ガウン等の不足が深刻化した時期がありました。前会長の呼びかけで診療所の備蓄分を提供していただくことで急場をしのぐことができ、苦境の時こそ会員同士が助け合うことが大切だと痛感いたしました。感染症の第2波・第3波を抑え込み、地域住民の健康を守るためには、今後も大阪府医師会をはじめ他の郡市区医師会と緊密な連携を深め、相互扶助の精神を持つことが重要であると考えております。
 皆様方のご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

泉大津市医師会 永野 隆浩 会長

 本年5月に泉大津市医師会長に就任いたしました永野隆浩でございます。まずは、COVID―19の感染拡大に伴い精神的・肉体的・経済的な被害に遭われた皆様方に心よりお見舞い申し上げます。また、過酷な医療現場で献身的に活動してこられた医療従事者の皆様に敬意を表します。
 さて、私は平成15年に当医師会理事に就任して以来、前会長の中透先生はじめ諸先輩方にご指導賜りました。これまでの経験を活かし、新型コロナ禍での健診・各種がん検診を安全に遂行し、病診・病病・医介の連携なども脆弱化しないよう推し進めます。これまで以上に自治体と密に協議しながら、災害やCOVID―19の第2波・第3波、また新興・再興感染症なども視野に入れ、住民の皆様方に引き続き貢献できるよう努める所存でございます。ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申します。

枚方市医師会 渡邉 一男 会長

 この度、藤本良知・前会長の後を引き継ぎ会長に就任いたしました。
 当医師会は昭和29年に設立し、現在481人の会員がいます。当地区には関西医科大学附属病院、市立ひらかた病院、星ヶ丘医療センター、枚方公済病院という基幹病院と、大阪精神医療センターや枚方総合発達医療センターなどの特徴ある医療機関、17の救急告示病院と休日急病診療所や北河内夜間救急センターを揃え、諸先輩方のご尽力の結果、比較的整った病診連携体制をとっています。
 また、枚方市は健康医療都市を宣言し、行政と医師会、他の関係諸団体と風通しの良い信頼関係を築いています。それらを大切にし、地域住民の健康と医療を守るよう取り組んで参りますので、皆様方のご指導とご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

河内医師会 佐堀 彰彦 会長

 この度、4期8年務められた津森孝生・前会長の後を受け、第9代会長に選任されました。平成10年に37歳で理事の末席を汚して以来、22年間役員を務めて参りましたが、歴代会長は皆さん個性が強く、平均在任期間も7.5年と長いので、それくらいは支持していただけるよう頑張ります。故植松治雄・府医会長(当時)が創設された医療問題研究委員会の1期生として勉強できたことは今でも大きな財産であり、植松門下生の端くれとして、東大阪3医師会の協調を重視しながら地域医療に貢献したいと決意を新たにしております。
 現在3期目の大阪府眼科医会長との兼務になりますが、5年に及ぶ医会長の経験も生かしながら、積極的に医師会活動に取り組んでいく所存ですのでよろしくお願い申し上げます。

鶴見区医師会 藤村 成人 会長

 この度、鶴見区医師会長に就任しました藤村成人でございます。当区は、昭和48年に城東区より分区し、51年に鶴見区医師会が誕生しました。平成2年には鶴見緑地で「国際花と緑の博覧会」が開催され、10年には人口10万人を突破し、現在でも年少人口(15歳未満)の割合が市内24区中最も高く、一時期は小学校の増築もありましたが、最近はその割合が少しずつ減少傾向にあります。比較的早期から準備し設立された医師会立訪問看護ステーションは、今のところ順調に運営され地域住民の健康を守り、また地域医療連携強化に努め、各種関連団体との交流も積極的に行い、地域に貢献しています。
 医療情勢の厳しい中、少しでも会員のお役に立てるよう努力したいと思っており、大阪府医師会の先生方との連携をより一層深めたいと考えておりますので、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

大阪市立大学医学部医師会 河田 則文 会長

 令和2年4月1日より大阪市大医師会の会長に就任いたしました河田則文でございます。大阪府医師会では医学会運営委員会委員を拝命しており、消化器シリーズ「肝臓・胆のう・膵臓」の企画をし、府医会館で年2回、学術講演会を司会させていただいております。専門は消化器・肝臓病で、大阪府に多いウイルス性肝炎・肝がんの撲滅に対して、新しい治療薬に関する情報発信や住民に対する啓発活動に力を入れてきました。
 当医師会は660名の会員を擁しておりその会長として、日本医師会、大阪府医師会、地区医師会の先生方との連携を密に取りながら、大学医師会の活性化に取り組んで参ります。大学病院といたしましては特定機能病院として、高度先進医療の提供を通じて地区住民の健康維持に尽力して参ります。
 どうか先生方のご指導ご鞭撻の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

旭区医師会 焦 昇 会長

 この度、旭区医師会長に就任しました焦昇です。旭区は緑豊かな住宅商業地域で、古くからの地域コミュニティが色濃く残ります。
 当医師会は昔から〝医師会は全体でひとつの総合病院〟を合言葉に、会員同士の連携が良く患者紹介も頻繁に行われます。開業翌年に理事に就任させていただき、副会長を経て26年間、歴代会長に学んできました。医療行政に長く関わりましたが、新型コロナ以降の医療経済の落ち込みは経験したことのないもので、地域の先生方に安心して自院の医療、ひいては地域医療を守り抜いていただけるよう役員ともどもしっかりお支えする所存です。会務運営では〝調和〟を基本に、〝個性〟も重んじる雰囲気でと思います。
 趣味はチェロとエレキギター、釣り、旅行などです。チェロは大阪府医師会フィルハーモニーの部会員で定期演奏会にも参加しますが、会務多忙で練習に行けず寂しく思っています。釣りは黒鯛専門で、関西チヌ釣りクラブに所属し、釣り番組にも出ました。また、毎年海外を訪れ、今年はイタリアの弦楽器聖地クレモナを訪れています。
 府医執行部には医療問題研究委員会同期の茂松茂人会長、大阪大学第二内科医局先輩の高井康之副会長、高校同級生の加納康至副会長など知己の先生も多く、心強く感じています。継往開来の精神で令和の医師会にふさわしい会務遂行を目指しますので、よろしくお願い申し上げます。

西淀川区医師会 若杉 太郎 会長

 本年6月9日の西淀川区医師会定時総会にて福田弥一郎・前会長の後を引き継ぎ会長に就任いたしました。当区医師会は今年創立72年目を迎えましたが、この伝統ある医師会の先頭に立つわけで重責を痛感しております。
 当区医師会は、これまで在宅医療や認知症関連事業などに積極的に取り組んできました。医師会が中心となり医療・介護に携わる多職種の方々と連携して〝に~よん地域包括ケアシステム委員会〟を立ち上げ、定期的に講演会やスキルアップセミナー、事例検討会などを開催するとともに、ICT(iPad)を活用した「に~よん医療ネット」の活用を図り、区内全体での連携強化に努めてきました。これを更に充実したものへ発展させていくことができればと思案しております。
 新規開業する先生がここしばらくはなく、会員の高齢化など問題も多く大変な時期ではありますが、なんとか頑張っていきたいと考えております。ご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。