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医師・医療関係者のみなさまへ

河内医師会創立60周年記念式典

府医ニュース

2020年5月27日 第2929号

団結力ある医師会として活動

 河内医師会(津森孝生会長)は創立60周年を迎え、2月8日夕刻、大阪市内のホテルで記念式典・講演・祝賀会を開催。会員や関係者ら約200人が出席し、積み重ねてきた歴史をともに祝った。

 津森会長は式辞で、設立以来の歴史を振り返りながら、訪問看護ステーション開設や、多職種協働システム構築、市民向け健康シンポジウム開催などの各種事業に言及。まとまりがあり、団結力のある医師会として活動してきたと強調した。加えて、昨年開催されたラグビーワールドカップにおいて、東大阪市花園ラグビー場で行われた4試合に医療救護班として協力し、大会の成功に貢献したことを披歴。医師会としても布施・枚岡医師会や歯科医師会、薬剤師会をはじめとする関係団体とワンチームとして協調を深め、市民が安心して良質な医療を受けられる社会実現のために努力を重ねていくと決意を表明した。
 来賓としてあいさつした茂松茂人・大阪府医師会長は、河内医師会が一致団結して地域の保健・医療活動に尽力してきたことに敬意を表するとともに、今後の更なる活動に期待を寄せた。一方、超少子高齢化を迎えた我が国の現状を危惧。企業の内部留保などを検証した上で、社会保障の在り方を考えていくべきであるとした。更に、医療を取り巻く状況が一層厳しくなる中、地域医療を乱すことがあってはならないと断言。国民医療を守るために尽力すると力強く語った。
 記念講演では「循環器医療の新しい展開」と題して澤芳樹・大阪大学大学院医学系研究科外科学講座心臓血管外科学教授(府医副会長)が登壇。我が国における心臓手術の歴史を紐解きながら、国内および大阪大学における心臓血管外科手術数の推移などを紹介。また、2030年までに世界に起こるヘルスケアとして、ゲノム医療・予測医学・精密医療・人工知能・ロボティクス・iPS細胞実用化による本格的再生医療を列挙するとともに、iPS細胞由来心筋細胞による心筋シートを紹介。ひとりでも多くの人を助けられるよう、研究開発を続けていきたいと締めくくった。
 講演後、会場を移して盛大に祝宴を開催。来賓を交えて歓談が行われた。