TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

ウェルカムパーティーPartⅡ

府医ニュース

2019年12月25日 第2914号

若手医師の活躍に期待

 大阪府医師会は11月2日夕刻、大阪市内のホテルで令和2年3月に臨床研修を終える予定の医師を対象に第2回「ウェルカムパーティーPartⅡ」を開催した。この催しは、本格的に医師の道を歩み始める専攻医をサポートするために昨年度より「国民の医療を守る、新たな一歩へ!」をメインテーマに実施。当日は、大阪府内で研修を受けている医師51人に加え、指導医や府医役員など合わせて約120人が集い交流を深めた。

「国民の医療を守る、新たな一歩へ!」をメインテーマに実施し、医師会の重要性を伝える

 星賀正明理事の司会で幕が開け、茂松茂人会長が登壇。松本良順、緒方洪庵らに始まる医学史を紐解き、「医師には国民の健康を守る使命がある」と力を込めた。また、我が国の社会保障に関する現状に触れ、経済的視点からの医療費抑制が強まっていると憂慮。国民のための医療を提供するには、「専門的見地から医療政策をリードすることが大切」とし、医師会の重要性を重ねて伝えた。
 引き続き、加納康至副会長が医師会の取り組みとして、医師賠償責任保険や女性医師支援などを説示。更に、診療報酬・医療制度を適切な方向へと進めるには、「医師が医師会の下で団結する必要がある」と訴えた。そのほか、朝日輝男・大阪府医師協同組合専務理事、深見達雄・大阪府医師信用組合専務理事が、それぞれの事業や研修医向けのサービスを説明。まずは、府医へ入会することが様々なメリットを享受できる第一歩であり、医師会・医師協・医師信の三位一体でサポートするとした。
 次いで星賀理事より「初期研修後のキャリアプラン:医師の働き方改革、新専門医制度はどうなる」と題する講演が行われた。新専門医制度については、昨年の4月から本格的にスタートしたものの、「医師偏在」「地域医療提供体制」など政治的な要素も絡んできていると指摘。また、医師の働き方改革を詳説する中で、「現代にマッチした考え方が必要」との見解を示し、「医師会は幅広い議論のプラットフォーム」と言及。若い世代が中心となり、様々な意見交換ができればと期待を寄せた。

情報収集は大切なスキル

 日本医師会ジュニアドクターズネットワークの柴田綾子氏(淀川キリスト教病院産婦人科副医長)は、「新しい時代の医師に求められるスキルとは」として、自身の活動を紹介。日医を通じて世界と交流し、様々なことを学んでいると述べた。また、医師の社会的役割として、「様々な情報から正しいものを収集し、扱うスキルが求められる」との見方を提示。情報を得るには人とのつながりが欠かせず、積極的にコミュニティに参加することが大切と結んだ。
 その後、澤芳樹副会長が研修医の未来にエールを送り懇親会へと移行。各テーブルでは、真剣な眼差しで先輩医師の助言に耳を傾ける姿が見られた。また、歓談中にはマジシャンによるテーブルマジックが披露され、親睦に花を添えた。
 閉会にあたっては中尾正俊副会長が「若い医師達を医師会として支えていく」と語り、臨床研修が滞りなく修了するよう祈念した。