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医師・医療関係者のみなさまへ

医療モニターとの懇談会

府医ニュース

2019年12月18日 第2913号

安心安全な医療が受けられているか

 大阪府医師会は10月31日夕刻、医療モニターとの懇談会を大阪市内のホテルで開催。府医側からは、茂松茂人会長をはじめとする役員および「医道に関する特別委員会」委員がオブザーバーとして出席した。府医医療モニター制度は、会務の運営と医道の高揚に資することを目的に、昭和56年に発足。医師会外のモニターから医療に関する指摘・提言等を求めている。
 冒頭あいさつで、茂松会長は、超高齢社会を迎えて一層の国民負担増が検討されている現状に危機感を表明した。また、働き方改革などに触れる中で、医療がサービスとして捉えられている現状を危惧。我が国の医療を取り巻く状況に課題が山積する中、医療モニターからの意見を聞きながら対処していきたいとして、協力を求めた。
 引き続き、前期特に活動された医療モニターへの感謝状贈呈が行われた。
 次に、茂松会長が「医療を取り巻く環境の厳しさ――安心安全な医療が受けられているか」と題して話題提供。「病を防ぐ」ことは医療の大きな役割であり、診断治療だけが医師の役割ではないと言及した。また、人生100年時代に生涯を通じて健やかに過ごすためには予防が重要と強調。更に、かかりつけ医の重要性に触れ、その意義を説きながら、国民とともに社会保障・医療を守っていくと締めくくった。
 続いて、阪本栄理事が「ACP(人生会議)について」と題して話題提供。まず、大阪府におけるがんの現状と課題について解説し、大阪府のがん検診受診率は年々向上しているが、依然として全国最低レベルであるなどとした。ACPについては、なぜ必要か、留意点、話し合う内容などに関して説明。その上で、患者さんの意思が一番大事であり、かかりつけ医を中心に多職種が協働して地域で支えるという視点が重要であるとした。
 最後に、医療モニターからの意見・提言の活用について栗山隆信理事より説明が行われた。