TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

拡大鏡

府医ニュース

2019年12月4日 第2912号

◆11月20日に安倍晋三首相の在職日数が通算2887日に達し、歴代最長だった桂太郎を遂に抜いた。しかし9月の内閣改造以降、安倍政権には全くいい話がない。2人の大臣の相次ぐ辞任、受験界に混乱を招いた民間英語試験の導入延期、最近では「桜を見る会」の問題などが連日報道されている。
◆これだけ悪い話が続けば、世論調査で内閣支持率が急落するはずであり、実際に歴代政権の崩壊はこうしたことで繰り返されてきた。ところが数多くの危機的状況がありながら、世論調査での支持率は概ね50%程度を維持し安定している。
◆この原因の一つとして、国民の政治に対する「無関心」が指摘されている。「支持する理由もないが、なんとなく他よりはまし」というようなものである。最近の選挙での極めて低い投票率をみると、これは納得できる。
◆「好き」の反対は「嫌い」ではなく「無関心」と言われるが、このことにより長期政権が維持されているとすれば、これは憂慮すべきである。本当はこの国は現在、相当危険な状態にあると言えるのではないか。(浩)