TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

府民調査、会員意見調査結果を報告

府医ニュース

2019年11月27日 第2911号

第78回日本公衆衛生学会総会

 第78回日本公衆衛生学会総会(学会長=安田誠史・高知大学教育研究部医療学系教授)が10月23日から25日にかけて、高知市内で開催された。今回は「実践と研究との協働の深化――マインドとコンピテンシー」をメインテーマに、講演・シンポジウムをはじめとした多くのプログラムを実施。大阪府医師会からは、「人生の最終段階における医療に関する府民調査(平成30年実施)」「入退院に関する府民の意識調査(30年実施)」「入院受け入れ及び病床等に関する会員意見調査(31年実施)」の結果を基に、調査委員会委員が10月24日にホテル日航高知旭ロイヤルにおいて、報告を行った。

ACPに関する府民と府医会員の認識

 鈴木隆一郎・府医調査委員会副委員長は、今般実施した3つの調査から、ACP(アドバンス・ケア・プランニング、愛称「人生会議」)に関わる事項を取り上げて、これに関する大阪府民と府医会員の認識について報告した。1年間という短い観察期間ではあるが、その間に厚生労働省のACP愛称選定委員会が「人生会議」という愛称を公表する出来事があったにもかかわらず、ACPについての府民の認知度は、低いまま推移している。これを府民に啓発すべき立場の医師であるが、「ある程度」まで含んでも、「(ACPを)知っている」との回答が4割にも満たない事実は重く受け止めねばならないと言及した。
 また府医は、今年度事業計画の重点事項にACPの普及啓発を掲げており、会員の自己研鑽を支援する取り組みを開始していると加えた。