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医師・医療関係者のみなさまへ

和泉市民健康まつり

府医ニュース

2019年9月25日 第2905号

いきいきと暮らせる街をつくる

 和泉市三師会および同市など10団体で構成する和泉市民健康まつり実行委員会(委員長=泉谷良・和泉市医師会長)は9月8日、同市内で「和泉市民健康まつり」を開催。本催しは、市民の健康づくりへの意識を高めることを目的に、健康増進普及月間である9月に例年行われている。昨年は台風の影響で中止されたが、今年は快晴の下、滞りなく実施された。今回は「生活習慣病の発症予防と重症化予防のために生活習慣を改善しよう」をテーマに各団体から様々なブースが用意され、多くの市民が健康について楽しみながら学んだ。
 開会式では、主催者を代表して泉谷会長があいさつ。超高齢社会では健康寿命の延伸が大事であるとし、生活習慣病の発症・重症化予防の重要性を強調した。また、本催しが市民の健康を見直す機会になればと期待を寄せた。次いで、辻宏康・同市長が登壇し、今後、更に健康施策に力を入れていきたいと述べ、この機会にがん検診など、健康について一層興味を持ってほしいと呼びかけた。
 医師会コーナーでは、血管年齢・肺年齢・体脂肪・血糖値の測定や健康相談のほか、ミニ講演会が開かれ、同市医師会からは永田就三副会長が「糖尿病について」、田所靖啓理事が「脳卒中とは?そしてその予防と治療(内科的な立場から)」と題して解説を行った。
 永田氏は、糖尿病治療の目的は高血糖を抑制し続け、合併症を防ぐこととした上で、食事療法や運動療法が重要であると指摘。また、糖尿病は多くの場合、自覚症状がないため、検査による早期発見や予防に努めてほしいとした。
 田所氏は、脳卒中は予防できる疾患であるとし、降圧療法が最も効果的だとした。そのほか、適度な運動や食生活改善、禁煙や飲酒を控えるなど、生活習慣を見直すことが脳卒中のリスク低減につながると強調。また、脳卒中の疑いがある場合にはすぐに専門的病院で治療を受け、治療中には勝手に服薬を中止せず、医師の指示に従うよう促した。