TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

第3~5ブロック女性医師支援シンポジウムを開催

府医ニュース

2019年9月25日 第2905号

すべての医師が働きやすい環境を

 大阪府医師会第3(北河内)・第4(中河内)・第5(南河内)ブロック女性医師支援ワーキンググループ(以下、WG)は9月7日午後、「女性医師の働き方の現状と課題」をテーマにシンポジウムを開催。医師・医療従事者など約70人が参加した。
 開会のあいさつで加納康至副会長は、適切な業務遂行ができる勤務体制や労働環境の整備は喫緊の課題であると説明。女性医師の支援や働きやすい環境の整備が、すべての医師にとってより良い環境の構築や働く意欲の向上につながると述べ、取り組みを進めていきたいと強調した。
 まず、上家和子氏(日本医師会女性医師支援センター参与)が「女性医師の働き方の現状と課題」について講演。座長は滝澤奈恵・同WG委員長(関西医科大学医学部腎泌尿器外科学教室助教)が務めた。上家氏は、日医「女性医師の勤務環境の現況に関する調査」や女性医師・管理者・支援者を対象に行ったインタビューの結果を踏まえ、ノーワーク・ノーペイの原則(労働基準法24条)や、日本の社会保険制度における産休・育休の取り扱いなどを解説。すべての医師が働きやすい勤務環境を整備する上で、「医療機関の管理者には医師とのコミュニケーションを大切にしながら、ちょっとした配慮・工夫に努めてほしい」と述べた。
 続いて、田邉昇氏(中村・平井・田邉法律事務所弁護士/医師)が「女性医師と法律問題」をテーマに登壇。貫戸明子・同WG委員長代理(近畿大学医学部産科婦人科学教室助教)が座長を務めた。田邉氏は、男女雇用機会均等法の一部を示した上で、過去の判例から医療機関などにおけるセクシャルハラスメントやパワーハラスメントの様々な事例を紹介。職場における言動や病院での対応についてアドバイスを行った。
 閉会あいさつでは笠原幹司理事が、すべての医師が安心して働ける勤務環境の整備に向けて、今後ともご支援・ご協力をお願いしたいと締めくくった。