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医師・医療関係者のみなさまへ

高石市医師会映画上映会

府医ニュース

2019年9月25日 第2905号

広報活動を通じて市民の関心を高める

 高石市医師会(矢田克嗣会長)は、9月7日にたかいし市民文化会館(アプラホール)との共催で映画「まく子」上映会を実施した。上映会は医師会広報活動の一環として毎年行っているものである。今まで、主に医療や障害に関連した映画を取り上げてきたが、今回は、少し違ったものを選んだ。
 「まく子」は直木賞を受賞した西加奈子の同名の小説を映画化したもので、大人と子供の狭間で揺れ動く思春期の少年の成長を描いている。大人になりたくないと感じている温泉町に暮らす少年が、転校生の不思議な少女に恋をした。そして…。
 映画では、少女が帰っていくシーンを除くとなんら特別な事件が起こるわけではない。ありふれた日常生活が淡々と描かれているだけである。しかし、その日々の繰り返しの中、不思議な少女と触れ合うことで、少年だけでなく周りの人々も、何かが変わっていくことを予感させている。
 映画上映会に合わせて、高石市立図書館と共同で映画関連図書の広報も実施している。会場には今回から、図書館のスタッフも来場され、書籍の紹介や貸出しの案内もされていた。医師会寄贈の図書は上映会の会場でも披露されていた。映画上映会が終わった後には、貸し出されたのか、書架の本はほとんど残っていない状態であった。やはり図書館スタッフの案内によるものなのだろうが、直木賞作家の小説が原作の映画ということで、普段の観客より本に関心のある来場者が多かったためなのかもしれない。今後は、医療に限らず市民の関心を引くような映画があれば、積極的に上映会に取り上げていきたいと考えている。

記事・写真提供
高石市医師会