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医師・医療関係者のみなさまへ

第1回学校保健講習会

府医ニュース

2019年8月28日 第2902号

学校における紫外線対策など解説

 令和元年度第1回学校保健講習会が7月31日午後、大阪府医師会館で開催された。当日は2題の講演が行われ、学校医や養護教諭など学校保健関係者約500人が受講した。

 森口久子・府医学校医部会副部会長(府医理事)が司会を務め、まず西井貴美子氏(同部会学校保健対策委員/西井皮膚科クリニック院長)が「皮膚の学校感染症――プールに入っていいの? 学校生活における紫外線対策について」と題して講演。伝染性膿痂疹、伝染性軟属腫、頭虱、疥癬などの皮膚感染症においてプールに入る際の判断材料や注意点などを解説した。また、紫外線増加による健康への影響に言及。子どもの時から適切な紫外線対策を行うことが重要だと強調した。更に、プール授業時の具体的な対策と問題点、サンスクリーン剤使用の現状に触れ、日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会の統一見解を示した。
 次に、貴島浩二氏(同部会常任委員/貴島中央病院長)が「運動器検診――マニュアルの解説と今後の問題点」について講演。大阪府教育委員会が作成した「運動器検診マニュアル」を基に、運動器検診の流れ、保健調査票の項目の検査方法などを説明した。また、日本臨床整形外科学会が実施した「専門医受診の実態調査」結果などを紹介。今後の課題として、▽運動器検診の必要性を伝える▽運動器検診の研修等を持続的に行う▽検診後のフォローを充実させる――等を挙げた。