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医師・医療関係者のみなさまへ

将棋部だより

令和最初の例会 柿原三段が優勝

府医ニュース

2019年6月19日 第2895号

 5月19日に今年3回目の例会を、大阪市中央区谷町の大阪府社会福祉会館で開催した。新緑が風にゆれる日だった。
 歌人の高野公彦氏は、「たまかぎる近未来ありうばたまの遠未来あり生きて見尽さむ」と詠んだ。見尽すことで幸せになれるのだ、と思ったのであろう。我々は元号が変わっても将棋を指し続ける。心ゆくまで戦うことが修行であり、幸せになる道だと思う。
 参加者は8人だった。全員が闘志を燃やしながら戦った。持ち時間を使い切り、秒読みになっても集中し続けた。とりわけ柿原三段(堺市)は、もの静かで真摯な態度を貫き、終始粘り強く、冷静だった。忍耐と慎重さには感服した。その甲斐あって3勝1敗で、令和最初の優勝者になった。3勝1敗者は他に2人いたが、規定により伊藤五段(野崎徳洲会病院/大東市)が2位で、手島七段(和泉市)が3位になった。他の参加者は、松村六段(池田病院/東大阪市)、山中五段(福島区)、濱田五段(東住吉区)、青谷三段(高槻市)、準会員二段だった。
 新しい天皇陛下は、山登りがお好きである。そして、「雲間よりさしたる光に導かれわれ登りゆく金峰の峰に」とお詠みになられた。お登りになられたことは、天啓をお受けになられることだった。そして高い志を持つ者は、困難な道を選ぶものだ、とおっしゃりたかったのでは、と拝察申し上げる。
 芸の修行とは、山に登るような体験をすることではなかろうか。天啓を受けることも、稀ではあろうがあるだろう。峰を登りきれれば、どんな光景を見ることができるであろうか。それを楽しみに、我々は将棋を指すのである。
 入部をお望みの方は、いずみがおかメンタルクリニックの手島(電話0725―56―2727)までご連絡下さい。
報告
手島愛雄(和泉市)