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医師・医療関係者のみなさまへ

勤務医部会活動報告

府医ニュース

2019年6月19日 第2895号

働き方改革を意識改革の契機に

府医勤務医担当理事 星賀 正明(日本医師会勤務医委員会委員)

 令和元年度都道府県医師会勤務医担当理事連絡協議会が5月17日、日本医師会館で開催された。冒頭、横倉義武・日医会長より、「勤務医にとっての喫緊の課題『医師の働き方改革』について、厚生労働省の医師の働き方改革に関する検討会において方向性が示されたが、更に議論を深め現場の声を挙げてほしい。また、本年度の会長諮問事項として、『勤務医の医師会入会への動機を喚起するための方策について――特に若手勤務医を対象に』に関して活発な議論をいただきたい」とあいさつがあった。
 続いて、全国医師会勤務医部会連絡協議会に関する報告があった。今年度は、10月26日に山形県で開催される。そのメインテーマが「待ったなしの働き方改革――勤務医の立場から」に決まり、より一層議論が深まると期待される。
 引き続き「医師の働き方改革」について協議された。従来、医療は医師の自己犠牲的な長時間労働に支えられており、多職種と比較して抜きん出た長時間労働の実態があったこと、医療の不確実性・医師の働き方の特殊性がようやく認められつつある現状が指摘された。とかく、時間外労働の制限だけがクローズアップされるが、「医師の働き方改革」は、医師の意識改革の契機であり、あわせて医師の健康確保と地域医療体制の維持が肝要であり、地域偏在・診療科偏在を含む医師確保計画と地域医療構想を含めた、いわば三位一体であり、総合的に進める必要があると議論された。
 次いで「勤務医、特に若手医師を対象とした医師会入会への動機を喚起するための方策」について検討された。日医のジュニアドクターズネットワーク(JMA―JDN)は平成24年に設置され、20~30代の若手医師が自主的かつ主体的に運営と活動を行い、若手医師のプラットフォームを目指していると紹介された。全国医師会の中で、若手勤務医に対して継続的に取り組んでいる例として、北海道医師会と京都府医師会から発表があり、参加者に若手医師が活動できる場が必要との共通認識がなされ、閉会となった。