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医師・医療関係者のみなさまへ

北河内6医師会と関西医科大学医師会の合同懇談会

府医ニュース

2019年5月29日 第2893号

顔の見える関係の構築を

 交野市、門真市、大東・四條畷、寝屋川市、枚方市、守口市の北河内6医師会と関西医科大学医師会は令和元年度合同懇談会を5月18日夕刻、大阪市内のホテルで開催。地域住民に効率的な医療を提供することを目的に各医師会の連携を強化するべく関係者約300人が参集した。
 開会にあたり、当番医師会の藤本良知・枚方市医師会長があいさつ。昨年は6月の大阪府北部地震をはじめ災害が大変多い1年であったと振り返った後、関西医科大学附属病院ならびに関西医科大学総合医療センターが担っている災害拠点病院の重要性を強調。また、災害発生時を見据え、顔の見える関係を構築しておくことが重要とし、本日の懇談会を機会として連携を深めてほしいと訴えた。続いて、高齢化問題に言及。超高齢社会にあっては病診連携が重要であるとした上で、北河内における地域の医療機関が安心して医療を行うためには関西医科大学の担う役割は大きいとし、一層の連携協力を呼びかけた。
 その後、神崎秀陽氏(関西医科大学香里病院長)を座長とし、齋藤貴徳氏(関西医科大学附属病院整形外科教授)が「高齢者における腰痛の診断と治療――腰曲がりに対する変形矯正術の小侵襲化への取り組みを中心に」と題して講演。症例を示しながら小侵襲化に関する技術の進歩を紹介し、今後更に広がっていくとの展望を語った。
 第二部の懇親会では茂松茂人・大阪府医師会長ならびに澤田敏氏(関西医科大学附属病院長)があいさつ。茂松会長はまず、医師の働き方改革に触れ、医師の健康を守るとともに地域医療も守らねばならないとした上で、医療がサービスであるとの前提で議論が進められていることを危惧した。その他、支払基金改革、専門医制度、医師遍在対策など医療を取り巻く厳しい状況について解説。医師会員の力を結集して政治力を発揮することの重要性を力説した。
 続いて、香川英生・寝屋川市医師会長の発声により乾杯が行われ、医師会・大学の枠を超えて懇親が深められた。