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医師・医療関係者のみなさまへ

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府医ニュース

2019年3月6日 第2885号

◆不正と改竄に関する報道が飽くことなく、続いている。「その動機は?」と突き詰めれば、経済至上主義の飽くなき人件費抑制、非人間的なまでの収奪の実現・正当化に行き着く。
◆一方で、昨年末に閣議決定した「働き方改革」に関する「労働施策基本方針」には、①労働時間の短縮等の労働環境の整備②均衡のとれた待遇の確保、多様な働き方の整備③多様な人材の活躍促進④育児・介護・治療と仕事との両立支援⑤人的資本の質の向上、職業能力評価の充実⑥転職・再就職支援、職業紹介等の充実⑦働き方改革の円滑な実施に向けた連携体制整備――が挙げられた。
◆第二次安倍政権下で年間自殺者数は減り続け、ピーク時より1万人以上減ったと政府は胸を張るが…この違和感は何であろうか?
◆多くの専門家の反対を後目に3年前、華々しく導入されたストレスチェック制度は当初、自殺予防対策として検討された経緯がある。その実効性が確認できないまま、今日に至ったこの制度は、正にポスト真実の政治の象徴と言えよう。(猫)